日本ヒューレット・パッカード事件(東京高判平23・1・26) いじめと思い込み長期無断欠勤、諭旨解雇の効力は 「精神的不調」ででやむを得ず

2011.09.26 【判決日:2011.01.26】
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 SEがいじめられたと思い込み40日間も休んだが、会社は無断欠勤として論旨解雇し、その効力を争った。第一審は解雇有効としたが東京高裁は、被害事実は精神的な不調に基づく被害妄想としたうえで、本人に病気の意識はなく、欠勤を事前に届けられなかったもので無断欠勤に当たらないと判示。欠勤が続けば懲戒処分となる等の告知をしておらず解雇は無効とした。

事前に届出はムリ 一審覆し処分無効

筆者:弁護士 岡芹健夫(経営法曹会議)

事案の概要

 Y社は、電子計算機等およびそれらのソフトウェアの研究開発、製造等を目的とする株式会社である。Xは、平成12年10月1日、Y社に雇用されたシステムエンジニアである。

 平成20年4月以降、XはY社に対し、過去3年間にわたり日常生活が監視され、Xの業務上およびプライバシー上の情報がY社従業員に共有され、Y社従業員がXに嫌がらせをしているといった被害事実を申告し、調査を求めた。

 平成20年4月8日以降、Xは有給休暇を取得して本件被害事実を調査し、上司のAマネジャーに報告し、同月22日、休職の特例を認めてくれるよう要請したが、同月30日、Y社はこれを許可しない旨、Xに回答した。

 平成20年5月14日、Xは、Aより問題を引き継いだB部長に対し調査を依頼するとともに、特例の休暇を求めたが、6月3日、BはXに対し、Xが提供したICレコーダーを確認した結果、本件被害事実は存在しない旨の結論となったことを回答した。また、Xは、有給休暇の残りがなくなり社会貢献休暇を取得する旨を申告したが、同日、AはXに対し、休暇の取得は認められないこと、会社として欠勤を認める理由がないので翌日以降は出社してほしい旨を伝えたが、XはAに対し、問題が解決しない限り出社する意思がない旨を回答した。その後、Xは7月30日まで欠勤した。…

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平成23年9月26日第2842号14面 掲載

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