日本基礎技術事件(大阪高判平24・2・10) 新卒技術系を半年試用、4カ月で適格性欠くと解雇 能力身につける見込みなし

2012.09.10 【判決日:2012.02.10】
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 建設コンサルタント会社の技術系の新卒社員が、6カ月の試用期間の4カ月目に解雇され提訴、一審を不服として控訴した。大阪高裁は、試用期間中は解約権が留保され、通常より広い範囲で解雇の自由が認められるとしたうえで、指導を続けても必要な能力を身につける見込みが立たなかったと判示。本採用すべく十分な指導がなされ、告知・聴聞の機会を与える必要もないとした。

指導や教育は十分 告知や聴聞も不要

筆者:弁護士 牛嶋 勉(経営法曹会議)

事案の概要

 X(一審原告、控訴人)は、建築コンサルタント、地盤調査、地盤改良・環境保全工事などを業とするY社(一審被告、被控訴人)に、平成20年4月から新卒者(試用期間6カ月)として勤務し、試用期間中の7月29日、同月31日付解雇の意思表示を受けたが、解雇は無効であるとして、労働契約上の権利を有する地位にあることの確認等を求めた。

 Y社の就業規則は、平成20年4月1日付で改正され、改正前は、「新たに採用する職員には、原則として6ケ月間の見習期間を設ける。見習期間中は、会社はいつでも採用を取り消すことができる」と規定し、改正後は、「見習期間の途中または終了時に、能力、勤務態度、健康状態等に関して不適当と認められる者については、定められた手続きによって解雇する」と規定していた。

 Y社がXに示した解雇理由は、①睡眠不足で、集中力を欠くことが多く、指導員が注意したが改まることがなく、現場に行ったときに怪我をする危険性が高い、②改正前の就業規則を示して、現時点では見習いで、正式な社員ではない、③研修中、門限を破ったり、やることをやったうえで外出すべきところをそうしなかった等であった。

 一審(大阪地判平23・4・7)は、Xの改善の可能性について、Y社が難しいと判断したことには相当の理由があるとして、本件解雇は解雇権濫用に当たらないとした。…

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平成24年9月10日第2888号14面 掲載

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