南淡漁業協同組合事件(大阪高判平24・4・18) 規律違反や勤務不良で解雇、”段階的処分”せず無効? 注意に反発し改善見込めず

2013.02.18 【判決日:2012.04.18】
  • TL
  • ツイート
  • シェア
  • クリップしました

    クリップを外しました

    これ以上クリップできません

    クリップ数が上限数の100に達しているため、クリップできませんでした。クリップ数を減らしてから再度クリップ願います。

    マイクリップ一覧へ

    申し訳ございません

    クリップの操作を受け付けることができませんでした。しばらく時間をおいてから再度お試し願います。

  • コメント

 預金の無断振替などの規律違反や勤務態度を改めないことから解雇された職員が、地位確認を求めた。一審は、減給など段階的な処分で職務態度を改善できた可能性があり解雇権濫用としたが、大阪高裁は、組合の信頼を損ねたほか、わずか4人の職場で会話を拒否し業務上少なからぬ支障が生じており、再三の注意にも反発し改善の見込みはなく、解雇を有効とした。

組合の信頼損ねる 一審判断覆し認容

筆者:弁護士 山田 靖典(経営法曹会議)

事案の概要

 Y漁業協同組合は、水産業協同組合法所定の事業のほか、組合員の貯金の入出金、貸付業務の取次ぎ業務なども取り扱っている。Xは昭和62年に採用され、主に信用業務(貯金業務)を担当していた。Yは、Xが職務上の義務に違背し重大な規律違反があったとして、平成21年5月28日、Xに対し同年6月27日付で普通解雇する旨通知した。

 これに対しXは、Yが指導や警告をせず、また軽い懲戒処分を行わなかったうえ、弁解の機会を与えずに解雇したのは、手続保障を著しく害するもので、解雇権の濫用であり解雇は無効と主張して、労働契約上の地位の確認、給料、賞与および慰藉料100万円などの支払いを請求する訴訟を提起した。

 一審判決(神戸地裁洲本支判平23・9・8)は、YがXに対し職務状況に照らして、解雇を含む厳しい処分があり得る旨を明示して指導や警告をしていれば、あるいは職務態度を大幅に改善できたのではないかとの蓋然性は否定できず、また減給や出勤停止という段階的な処分をしないで本件解雇を行ったことは、著しく不合理で社会的相当性を欠くといわざるを得ず、…

この記事の全文は、労働新聞電子版会員様のみご覧いただけます。

労働新聞電子版へログイン

労働新聞電子版は労働新聞購読者専用のサービスです。

詳しくは労働新聞・安全スタッフ電子版のご案内をご覧ください。

ジャンル:
平成25年2月18日第2909号14面 掲載

あわせて読みたい

ページトップ