アウトソーシング事件(津地判平22・11・5) 派遣契約打ち切られ「就業先なし」と期間途中で解雇 やむを得ない事由 “4要件”よりも厳格に

2011.05.16 【判決日:2010.11.05】
  • TL
  • ツイート
  • シェア
  • クリップしました

    クリップを外しました

    これ以上クリップできません

    クリップ数が上限数の100に達しているため、クリップできませんでした。クリップ数を減らしてから再度クリップ願います。

    マイクリップ一覧へ

    申し訳ございません

    クリップの操作を受け付けることができませんでした。しばらく時間をおいてから再度お試し願います。

  • コメント

 金融危機から派遣契約を次々に解除された派遣元が、次の就業先がない登録型派遣労働者を解雇した事案で、津地裁は、有期契約の解雇が許される「やむを得ない事由」について、無期契約における解雇権濫用の判断よりも厳格に解すべきと判示。整理解雇の4要件に即して判断し、1社の打診が不調になるや紹介を断念する等、回避努力を尽くしておらず解雇無効とした。

紹介先1社で断念 回避努力尽くさず

筆者:弁護士 緒方 彰人(経営法曹会議)

事案の概要

 原告は、被告との間で平成20年10月1日から平成21年3月31日までを雇用期間とする派遣労働契約を締結し、S株式会社に派遣された。

 リーマン・ショックに端を発した世界的な金融恐慌の影響もあって、平成20年11月中旬頃、S社から被告に対し派遣契約解除の申入れがあり、同派遣契約は平成20年12月27日に解除されることとなった。被告はS社以外からも次々と派遣契約を解除され多くの待機派遣社員を抱えたこともあって、新規派遣先をほぼ確保できなかった。被告は、原告に新規派遣先を紹介したが、原告は希望する条件に合わないとして紹介を断った。

 被告は、原告を含むS社に派遣している17人を解雇することとし、退職勧奨を行ったところ、原告だけが応じなかったため、被告はS社との派遣契約が解除される平成20年12月27日付で原告を解雇した。なお、本件解雇当時の被告の経営状態は、自己資本比率、固定比率、流動比率、当座比率等の経営指標においては平均値を上回る状態であった。原告は、雇用契約期間満了前に解雇されたことにつき、解雇の無効等を主張した。…

この記事の全文は、労働新聞電子版会員様のみご覧いただけます。

労働新聞電子版へログイン

労働新聞電子版は労働新聞購読者専用のサービスです。

詳しくは労働新聞・安全スタッフ電子版のご案内をご覧ください。

ジャンル:
平成23年5月16日第2824号14面 掲載

あわせて読みたい

ページトップ