有期契約3年を「試用」とし無期移行認めた原審は? 更新上限後の継続期待なし 福原学園事件(最一小判平28・12・1)

2017.02.27 【判決日:2016.12.01】

 3年の更新上限を定めて雇われた短大講師が、1年で雇止めされ地位確認を争った。高裁は、3年までの更新期待を認め、さらに試用期間として満了後の無期契約移行を認めたが、最高裁は、当然に移行すると解すべき事情はないと判断。教員は雇用の流動性があり、過去の実績から転換時には勤務成績も考慮していたとし、更新上限までの2年分の賃金支払いを認めた。

成績考慮して決定 転換しない者複数

筆者:中町 誠 弁護士(経営法曹会議)

事案の概要

 本件は、上告人との間で期間の定めのある労働契約(以下「有期労働契約」という)を締結し、上告人の運営する短期大学の教員として勤務していた被上告人が、上告人による雇止めは許されないものであると主張して、上告人を相手に、労働契約上の地位の確認および雇止め後の賃金の支払いを求めた事案である。

 事実関係等の概要は、次のとおりである。

 (1)被上告人は、平成23年4月1日、上告人との間で、Y学園契約職員規程に基づき、契約期間を同日から同24年3月31日までとする有期労働契約を締結して本件規程所定の契約職員となり、上告人の運営するA短期大学の講師として勤務していた。

 (2)本件規程には、次の内容の定めがある。

 雇用期間は、契約職員が希望し、かつ、当該雇用期間を更新することが必要と認められる場合は、3年を限度に更新することがある。この場合において、契約職員は在職中の勤務成績が良好であることを要するものとする。契約職員…のうち、勤務成績を考慮し、上告人がその者の任用を必要と認め、かつ、当該者が希望した場合は、契約期間が満了するときに、期間の定めのない職種に異動することができるものとする。

 (3)…

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掲載 : 労働新聞 平成29年2月27日第3102号14面

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