労組の街宣は名誉毀損、有期の組合員3人を雇止め 情宣活動で処分相当性欠く 東豊商事事件(東京地判平26・4・16)

2015.01.12 【判決日:2014.04.16】

 労組の街宣活動での発言が名誉棄損に当たるとして、雇止めされた組合員3人が地位確認等を求めた。東京地裁は更新の合理的期待を認めたうえで、情宣活動として行われ、発言が誇張・誇大で品位を欠き過剰なことは通行人が認識できる内容で、名誉棄損の程度は減殺されると判示。発言を指導せず、内容に相応の裏付けもあり、雇止めは社会通念上相当性を欠くとした。

発言への指導なし 内容には裏付けも

筆者:弁護士 緒方 彰人(経営法曹会議)

事案の概要

 被告は、建築用資材の販売等を事業内容とする会社である。

 原告らは、平成14年から平成18年にかけて被告に入社しミキサー車の生コンクリートの運搬に従事していたが、被告との間の雇用契約は雇用期間を3カ月間とする有期雇用契約であり、最も短い者でも5年以上にわたって更新を繰り返してきた。原告らは、平成21年7月5日、労働組合(以下、「本件組合」という)を結成し、以降、被告との間で16回の団体交渉を行ってきたが、その間、被告は、原告らに対し、時限ストライキを行うとしたことについて業務命令に従わなかったとして戒告処分に付す等する一方で、本件組合らは、当該処分等が不当労働行為に当たるとして労働委員会に対し救済申立てを行う等してきた。

 平成23年9月、被告が精皆勤手当を廃止し夏季や冬季一時金に組み入れて支給する旨を明らかにしたところ、本件組合はその撤回を求め、駅前などで街頭宣伝活動(以下「本件街宣活動」という)を行ったが、被告は、その際の発言が被告の名誉・信用を毀損するものであったとして、原告ら3人を雇止めした。

判決のポイント

 ① 本件各雇用契約は…5年以上にわたって多数回の更新を繰り返してきた(ほか)、更新手続を厳格に行ったことは窺われないから…

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掲載 : 労働新聞 平成27年1月12日第3000号14面

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