労働判例

 経営法曹会議に所属する気鋭の弁護士が、職場に役立つ最新労働判例を分かりやすく解説。事件の事実関係、判決のポイント、会社側が留意すべき事項を指摘し、労使トラブルへの対応や人事労務管理への応用を紹介します。

 2000年からの記事を掲載しており、ジャンルやキーワードによる検索も可能です。

2020.02.27 【判決日:2019.06.19】
食品会社A社事件(札幌地判令元・6・19) 採用した障害者自殺、仕事少なくうつ病悪化? 業務量の調整義務違反なし
ジャンル:
  • 労働契約上の権利義務
  • 安全配慮義務

 少ない業務量しか与えられず、うつ病を悪化させ自殺したとして、遺族が会社に損害賠償を求めた。札幌地裁は、業務量増加の要望を受けた上司は、安全配慮義務として心理的負荷の有無や程度を検討して対応すべき義務を負うが、会社は相談を放置せず対応していたと同義務違反を否定。上司が採用の理由を「障害者雇用率のため」と発言したことは配慮を欠くが、自殺との……[続きを読む]

2020.02.20 【判決日:2018.04.13】
尾崎織マーク事件(京都地判平30・4・13) 定年直前に事業所閉鎖、解雇無効や賠償を請求 期待権侵害 損害額は最賃3年分
ジャンル:
  • 整理解雇
  • 解雇

 経営不振による事業所閉鎖に伴い整理解雇されたセンター長が、当時59歳8カ月で60歳定年後も再雇用されていたと主張して地位確認等を求めた。京都地裁は、解雇回避努力などを欠き解雇無効としたうえで、雇用継続の期待権を侵害したとして、健康状態を加味して契約更新が期待できた3年分の損害賠償を命じた。最低賃金額から算出している。定年後の労働条件の合……[続きを読む]

2020.02.13 【判決日:2019.04.19】
N商会事件(東京地判平31・4・19) 交際求めるメールはセクハラ、会社に厳罰要求 懲戒処分までは不要と判断
ジャンル:
  • セクハラ
  • 女性

 メールで再三交際を申し込む行為はセクハラであり、会社の対応は不十分として、元従業員が会社に損害賠償を求めた。行為者の懲戒解雇や自身の配転を求めたが行われなかった。東京地裁は、相談後まもなく事実関係を調査したと評価。ストーカー行為に当たらず、謝罪を受け入れるなど、懲戒処分は不要と判断しても不合理とはいえないとした。配転に関しても、本社建物……[続きを読む]

2020.02.06 【判決日:2019.05.31】
社会福祉法人札幌明啓院事件(札幌地判令元・5・31) “支配介入”を会社否定、労委が即時救済求める 配転禁じる緊急命令を発令
ジャンル:
  • 労働組合

 組合書記長の配転を支配介入であり不当とした労働委員会の救済命令に会社が従わず、労委が強制的に履行を求める「緊急命令」の発令を求めた。会社は、救済命令の取消訴訟を提起していた。札幌地裁は、労使紛争は長期化し悪化の一途をたどっており、労組の団結権侵害が著しく進行し、回復困難な損害が生じるおそれがあるとして、緊急命令を発令。罰則付きで履行を義……[続きを読む]

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