労働判例

 経営法曹会議に所属する気鋭の弁護士が、職場に役立つ最新労働判例を分かりやすく解説。事件の事実関係、判決のポイント、会社側が留意すべき事項を指摘し、労使トラブルへの対応や人事労務管理への応用を紹介します。

 2000年からの記事を掲載しており、ジャンルやキーワードによる検索も可能です。

2018.09.20 【判決日:2017.08.31】
建通エンジニアリング業務委託ほか事件(東京地判平29・8・31) 中途採用の部長、同業で兼業し賠償求められる 競業に関する報告義務違反
ジャンル:
  • 労働契約上の権利義務
  • 労働者
  • 労基法の基本原則
  • 競業避止義務

 同業他社での兼業は競業避止義務違反として、派遣会社が本部長に損害賠償を求めた。東京地裁は、本部長は1年契約の業務委託であり、善管注意義務として競業に関する情報の報告義務を負うとした。他社でグループ拡大の交渉を担当し成立させるといった情報は重要事項であり、報告があれば会社は契約更新しなかったとして契約更新後の報酬300万円の賠償を命じた。……[続きを読む]

2018.09.13 【判決日:2018.01.05】
ナック事件(東京地判平30・1・5) 営業マンの携帯へ電話やメール、みなし適用は 外勤全体の時間算定し難い
ジャンル:
  • 事業場外労働
  • 労働時間

 事業場外みなしで働く営業マンが、携帯電話やメールの指示を受け時間算定できるとして残業代等を求めた。東京地裁は、時間把握の事務が煩雑に過ぎるといった合理的理由があり「時間を算定し難い」とした。営業報告書の内容は簡易で訪問先への照会も非現実的としている。上司らの同行もなかった。労使協定に不備があり労働時間は営業担当の概況から1日11時間とし……[続きを読む]

2018.09.06 【判決日:2017.09.06】
医療法人K会事件(広島高判平29・9・6) 看護学校の修学費を貸与、6年勤務せず返せ!? 返還免除 3年超える条件無効
ジャンル:
  • 労働契約
  • 賠償予定

 看護学校在学中の「貸与金」の返還が免除される6年勤務していないとして、病院が退職した看護師らに約250万円の返還を求めた。広島高裁は、労基法の労働契約期間の上限を基準に返還免除まで3年を超えるか否かを重視。貸与金の実質は一部生活費であり、取得後4年超の勤務を考慮せず返還額は基本給の10倍に及ぶなど、退職を不当に制限する賠償予定で違法とし……[続きを読む]

年月アーカイブ

ページトップ