労働判例

 経営法曹会議に所属する気鋭の弁護士が、職場に役立つ最新労働判例を分かりやすく解説。事件の事実関係、判決のポイント、会社側が留意すべき事項を指摘し、労使トラブルへの対応や人事労務管理への応用を紹介します。

 2000年からの記事を掲載しており、ジャンルやキーワードによる検索も可能です。

2018.08.30 【判決日:2018.02.01】
九水運輸商事事件(福岡地裁小倉支判平30・2・1) 通勤手当を定額払、パートは正社員の半分に? 交通費考慮せず相違不合理
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  • 労基法の基本原則
  • 同一労働同一賃金
  • 均等待遇

 パート4人が、正社員と通勤手当の額に差があるのは不合理として、未払分の支払いを求めた。手当は定額で、パートは正社員の半額の月5000円だった。裁判所は、職務の差異を踏まえても交通費の補てんという手当の性質から相違は不合理と判断。通勤時間や距離が正社員より短いといった事情もなかった。月3回欠勤で不支給とされ、皆勤手当と主張したが斥けられた……[続きを読む]

2018.08.23 【判決日:2018.05.24】
泉レストラン事件(東京高判平30・5・24) 割増賃金を手当に含む、何時間か不明で効力は 「残業代3割」込みも有効に
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  • 割増賃金
  • 賃金

 基本給、業務手当、資格手当の各3割を固定残業代として採用された元従業員が、時間外労働数が不明で割増賃金が支払われていないと訴えた。東京高裁は、定額手当制では対応する時間数を特定する必要はないと判断。基本給に組み込む定額給制とは異なるとした。手当の性質に照らして7割相当を「通常の賃金」としても不合理なところはなく、労基法37条に反しない。……[続きを読む]

2018.08.09 【判決日:2015.09.11】
信州フーズ事件(佐賀地判平27・9・11) ドライバーが事故相手に賠償後会社へ全額請求 使用者は損害の7割負担を
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  • 労働契約上の権利義務
  • 損害賠償

 業務中にトラック同士の衝突事故を起こしたドライバーが、相手方の会社に修理代38万円を支払った後、所属会社に全額負担を求めた。佐賀地裁は、賠償額の7割につき「逆求償」権を認めた。業務中で使用者にも自ずと賠償の負担部分があるとして、損害の公平な分担の見地から負担割合を決定。一方、会社が反訴請求した社有車の修理代は従業員に3割の賠償を命じた。……[続きを読む]

2018.08.02 【判決日:2017.09.21】
医療法人社団X事件(東京高判平29・9・21) 業務上災害で保険料増額、処分取消しを求める 労災認定違法の主張認めず
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  • 労災

 勤務医が労災認定された病院が、労災保険料の増額取消しを求めた行政訴訟。労災認定の違法性を争えるかが争点となった。東京高裁は、メリット制の対象事業主につき原告適格を有し、訴えの利益を認めたものの、結論として支給処分の違法性の主張は許されないとした。支給処分の早期安定を犠牲にしてまで、事業者の手続的保障を図る特段の事情は認められないとした。……[続きを読む]

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