労働判例

 経営法曹会議に所属する気鋭の弁護士が、職場に役立つ最新労働判例を分かりやすく解説。事件の事実関係、判決のポイント、会社側が留意すべき事項を指摘し、労使トラブルへの対応や人事労務管理への応用を紹介します。

 2000年からの記事を掲載しており、ジャンルやキーワードによる検索も可能です。

2016.08.29 【判決日:2016.04.27】
中央労働基準監督署長事件(東京高判平28・4・27) 海外子会社の代表病死、特別加入必要とした一審は 出張扱いで労災保険を適用
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  • 労災

 病死した海外子会社の代表兼現地法人の総経理が、特別加入していなかったため労災不支給とされた事案の控訴審。東京高裁は、一審を覆し、国内事業場の指揮命令に従う海外出張者と認定。業務遂行に当たって本社に日々連絡して指示を仰ぐなど決定権限は本社にあったこと、出勤簿を東京営業所に提出し労務管理に服していたことなどから、国内の保険関係に基づき給付の……[続きを読む]

2016.08.15 【判決日:2015.06.24】
A農協事件(東京高判平27・6・24) 春と秋に3カ月雇用、約16年間継続し雇止め無効に 空白長く更新期待を認めず
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  • 更新拒否(雇止め)
  • 解雇

 春と秋に約3カ月働く季節労働者を雇止めした事案。約16年間反復継続され労契法19条2号を類推適用して更新の合理的期待を認めた一審に対し、東京高裁は、各契約の空白期間は契約期間と同程度に及び、継続されると評価できないと判断。従前の契約を更新したとみなすには、労働者が期間満了後遅滞なく契約を申し込むことを要件とした同条の趣旨に反するとした。……[続きを読む]

2016.08.08 【判決日:2015.10.30】
L産業(職務等級降級)事件(東京地判平27・10・30) プロジェクト解散で降級、管理職の地位と賃金請求 減収生じる職務変更有効に
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  • 昇給昇格・降格

 新薬開発のプロジェクト解散による職務変更で、一般職へ降級された元リーダーが、管理職の地位確認等を求めた。東京地裁は最高裁判決を踏襲し、配転降格が人事権濫用に当たるか判断。同等級で配転可能な職務はなくポスト新設も裁量に委ねられること、年60万円弱の減額は年収の約6%で少なくないが、不利益は甘受すべき程度を超えるとはいい難いとして請求を斥け……[続きを読む]

2016.08.01 【判決日:2016.04.21】
国際自動車事件(東京地判平28・4・21) 歩合給から残業代控除、タクシー乗務員が差額請求 成果連動で法趣旨反しない
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  • 割増賃金
  • 賃金

 タクシー乗務員が、歩合給から残業手当等を差し引かれ、差額を求めた。東京地裁は、歩合給の算出方法は原則自由としたうえで、成果に連動する賃金で、揚高が同じ限り時間外割増の増加に伴い歩合給が低下する定めも労働時間抑制等の合理性があり、法趣旨に反しないと判断。歩合給の割増相当額は支払われ、労働時間に応じた労基法の保障給もあり公序良俗にも反しない……[続きを読む]

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