労働判例

 経営法曹会議に所属する気鋭の弁護士が、職場に役立つ最新労働判例を分かりやすく解説。事件の事実関係、判決のポイント、会社側が留意すべき事項を指摘し、労使トラブルへの対応や人事労務管理への応用を紹介します。

 2000年からの記事を掲載しており、ジャンルやキーワードによる検索も可能です。

2015.10.26 【判決日:2014.08.25】
国・中労委(JR西日本)事件(東京地判平26・8・25) 無許可のビラ配布で訓告、不当労働行為の判断は? 企業秩序著しく乱すおそれ
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  • 労働組合

 労組の副執行委員長による無許可のビラ配布に訓告処分をしたところ、労組が不当労働行為として救済を申し立てた事案。中労委が申立てを一部認めたため、会社が処分取消しを求めた。東京地裁は、ビラの内容は他の労組を激烈に批判し抗議を生じる結果を招くなど、企業秩序の乱れは著しくなるおそれがあり、正当な組合活動とはいえないとして、中労委命令を取り消した……[続きを読む]

2015.10.19 【判決日:2015.03.27】
レガシィ事件(東京地判平27・3・27) 退職後に情報漏洩、機密保持規定なく損害賠償は? 在職中の就業規則に反する
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  • 労働契約上の権利義務
  • 損害賠償

 元同僚らと未払残業代を請求するため、在職中に労働時間等のデータを持ち出し退職後に譲渡した元従業員に対し、税理士法人等が損害賠償を求めた。東京地裁は退職後の機密保持規定はないが、漏洩に着着手した時期は在職中であり就業規則違反とした。データには顧客名を含むため「機密」としたが、会社主張の業務への支障と漏洩の損害に相当因果関係は認められないと……[続きを読む]

2015.10.12 【判決日:2014.11.26】
アメックス(休職期間満了)事件(東京地判平26・11・26) 休職中に復職条件追加、「健康時と同様」の業務要求 就業規則変更の合理性欠く
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  • 休職
  • 休職の終了・満了

 復職規定にある「従来の業務を健康時と同様」に遂行できないとして、休職満了で退職した者が地位確認を求めた。うつ状態で休職後に復職条件が追加されたもので、東京地裁は就業規則変更の不利益は大きく合理性がないと判断。就労可能とした主治医に指定医も反対していないこと、具体的な判定基準は開示されず、復職可否の判断を拘束しないとして退職無効とした。……[続きを読む]

2015.10.05 【判決日:2014.02.13】
名古屋鉄道事件(名古屋高判平26・2・13) 出向経理マンが横領、補償条項基に「元」へ賠償請求 “帰責性”は両者同じと判断
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  • 配転・出向

 経理担当で受け入れた出向者が横領したとして、出向契約の補償条項に基づき、「先」が「元」に損害賠償を求めた。出向元に一部賠償を命じた一審を不服として双方が控訴した。名古屋高裁は、補償条項は損害賠償を約する身元保証に当たると判断。出向先の監査に問題があるが、出向者を選んだ「元」にも落ち度があり、帰責性は同程度として「元」の負担を5割とした。……[続きを読む]

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