ワークフロンティア事件(東京地判平24・9・4) 賃金規程にない45時間分の固定残業代は無効と提訴 労働条件通知書で合意成立

2013.06.17 【判決日:2012.09.04】
  • TL
  • ツイート
  • シェア
  • クリップしました

    クリップを外しました

    これ以上クリップできません

    クリップ数が上限数の100に達しているため、クリップできませんでした。クリップ数を減らしてから再度クリップ願います。

    マイクリップ一覧へ

    申し訳ございません

    クリップの操作を受け付けることができませんでした。しばらく時間をおいてから再度お試し願います。

  • コメント

 基本給に時間外45時間分を含む固定割増賃金制度について、トラック運転者ら9人が、賃金規程に定めがないなど無効と訴え未払賃金の支払いを請求した。東京地裁は、基本給と割増賃金の額を明記した労働条件通知書の交付によって合意成立と判示。ただし、超過分を精算しておらず差額に加えて同額の付加金の支払いを命じた。また45時間未満の場合の減額も不当としている。

基本給と区分明確 超過分に支払命令

筆者:弁護士 石井 妙子(経営法曹会議)

事案の概要

 Y社では、時間外労働などに対する割増賃金を支払わない取扱いをしていたところ、平成20年6月、労基署から是正勧告を受け、従業員に対して、同年2月から7月までの未払割増賃金を支払った。Xら9人のうち当時在籍していた者は、未払賃金の受領および「今回受領した割増賃金以外に、貴社に対する賃金債権はありません」との確認書に署名捺印した。

 さらに、Yは8月から固定割増賃金制度を導入し(ただし、就業規則改定は翌年1月)、従業員に対し、基本給の項目に「時間外労働45時間分の固定割増賃金○○円を含む」と記載した労働条件通知書を交付し、Xらのうち6人は、労働条件に同意する旨の署名捺印をした(3人はその後に入社)。

 Xらは、固定割増賃金制度の無効を主張するなどして、未払割増賃金および付加金の支払いを求め、また、平成21年8~11月にYが基本給の一部を支給しなかった(時間外労働時間数が45時間に満たないとしてカットした)のは違法であるとして、未払賃金の支払いを求めた。

 争点は多岐にわたるうえ、X8に関して、傷病をめぐる紛争もあるが、本稿では固定割増賃金制度の効力のみを取り上げる。…

この記事の全文は、労働新聞電子版会員様のみご覧いただけます。

労働新聞電子版へログイン

労働新聞電子版は労働新聞購読者専用のサービスです。

詳しくは労働新聞・安全スタッフ電子版のご案内をご覧ください。

ジャンル:
平成25年6月17日第2925号14面 掲載

あわせて読みたい

ページトップ