労働判例

 経営法曹会議に所属する気鋭の弁護士が、職場に役立つ最新労働判例を分かりやすく解説。事件の事実関係、判決のポイント、会社側が留意すべき事項を指摘し、労使トラブルへの対応や人事労務管理への応用を紹介します。

 1992年からの記事を掲載しており、ジャンルやキーワードによる検索も可能です。タイトル末尾に「★」マークがあるものは、判決文のリンクを掲載しています。

2024.06.27 【判決日:2023.12.19】
小田急電鉄事件(東京地判令5・12・19) 覚醒剤を所持使用して逮捕され退職金不支給に 犯罪行為で“勤続の功”抹消
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  • 賃金
  • 退職金

 覚醒剤の所持、使用で有罪となり懲戒解雇された主任が、退職金不支給は違法として約1000万円を求めた事案。東京地裁は、相当重い犯罪類型であり、永年勤続の功労を抹消するほどの不信行為として請求を退けた。社内で再発防止教育に要した時間数や監督官庁への報告など社内外に影響が及んでおり、報道等がなかったのは偶然で労働者に有利に斟酌すべきでないとし……[続きを読む]

2024.06.20 【判決日:2021.06.28】
国・中央労基署長事件(東京地判令3・6・28)  不当な出向命令で適応障害発症したと労災請求 強い心理的負荷認められず
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  • 労災
  • 業務上・外認定

 適応障害を発病したのは異動等が原因として、車掌が労災不支給の処分取消しを求めた行政訴訟。部下への暴行後に訓告のほか出向を命じられ、処分は不必要かつ不相当と主張した。東京地裁は、重大な非違行為で指導教育する必要性が高く、処分等に人事権の逸脱濫用は認められず心理的負荷に強く影響したとはいえないとした。離婚など業務以外の負荷も否定できないとし……[続きを読む]

2024.06.13 【判決日:2024.04.16】
損害賠償等請求本訴等事件(最三小判令6・4・16) 技能実習先を訪問、事業場外の時間どう算定? “みなし”否定した原審破棄 ★
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  • 事業場外労働
  • 労働時間

 外国人技能実習生の指導員に、事業場外みなし制の適用があるか争われた訴訟の上告審で、最高裁は、労働時間を算定し難いといえないとした原審を破棄。審理のため差し戻した。業務日報に関して原審が指摘した訪問先への記載内容の確認は、現実的可能性や実効性が明らかとはいえないとした。携帯電話を貸与していたが、随時具体的に指示を受けたり報告することもなか……[続きを読む]

2024.06.06 【判決日:2023.09.13】
神奈川県事件(横浜地判令5・9・13) 同僚への暴行事件で有罪、退職金全額不支給!? 精神疾患理由に処分取消す
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  • 懲戒・懲戒解雇
  • 暴力・暴言
  • 賃金
  • 退職金

 同僚らへの暴行やパワハラ、カスハラで懲戒免職とされ退職金も不支給となった元警部が、処分取消しを求めた。暴行事件の裁判では、双極性障害で心身耗弱状態と認定されていた。横浜地裁は、疾患が行動制御能力に与えた影響は著しく、非違行為の責任をすべて負わせるのは相当でないとした。職責等も踏まえ免職処分は有効だが、勤続の功を抹消できず退職金不支給は違……[続きを読む]

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