労働判例

 経営法曹会議に所属する気鋭の弁護士が、職場に役立つ最新労働判例を分かりやすく解説。事件の事実関係、判決のポイント、会社側が留意すべき事項を指摘し、労使トラブルへの対応や人事労務管理への応用を紹介します。

 1992年からの記事を掲載しており、ジャンルやキーワードによる検索も可能です。タイトル末尾に「★」マークがあるものは、判決文のリンクを掲載しています。

2021.12.09 【判決日:2021.04.23】
和歌山労基署長事件(和歌山地判令3・4・23) 早期昇格し同僚らからいじめ、うつ病原因に? 一連の出来事で負荷は“強”
ジャンル:
  • 労災
  • 業務上・外認定

 幼稚園の副主任がうつ病やPTSDを発症したのは、早くに昇格したことで対立した同僚らからのいじめが原因として労災不支給の取消しを求めた。和歌山地裁は、心理的負荷を与えた12個の出来事は、共通の人間関係を基礎とする中で連続して発生しており、半年より前の出来事も含めて負荷を「強」と評価。負荷はそれぞれ「弱」や「中」だが、一体ないし一連のものと……[続きを読む]

2021.12.02 【判決日:2021.04.02】
高知県公立大学法人事件(高松高判令3・4・2) 有期雇用5年で雇止めされたSEが地位確認 プロジェクト中は更新期待
ジャンル:
  • 更新拒否(雇止め)
  • 解雇

 システム開発のプロジェクト事業に従事させるため、大学が有期雇用したシステムエンジニアを5年弱で雇止めした事案の控訴審。SEは、雇止めは無効であり、契約は更新され5年を超えたことで無期転換したと主張した。高松高裁は、プロジェクト終了時まで契約が更新されることの期待は合理的とした。無期転換の意思表示は期間満了後だったことから、権利の行使は認……[続きを読む]

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