労働判例

 経営法曹会議に所属する気鋭の弁護士が、職場に役立つ最新労働判例を分かりやすく解説。事件の事実関係、判決のポイント、会社側が留意すべき事項を指摘し、労使トラブルへの対応や人事労務管理への応用を紹介します。

 1995年からの記事を掲載しており、ジャンルやキーワードによる検索も可能です。

2021.08.26 【判決日:2020.01.30】
新日本建設運輸事件(東京高判令2・1・30) 再就職してバックペイ請求を一部斥けた一審は 黙示の退職合意は成立せず
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  • 解雇
  • 解雇権の濫用
  • 賃金
  • 賃金請求権

 賃上げ交渉をめぐり業務に支障を生じさせたとして解雇された元従業員が、解雇無効と賃金支払いを求めた。一審は、再就職から半年ないし1年経過時点で、就労の意思を喪失し黙示の退職合意が成立するとしたのに対し、東京高裁は、再就職後も同水準の賃金を得ていた事実をもって退職合意は成立しないと判断。他社収入を一部控除したうえで判決確定日まで賃金の支払い……[続きを読む]

2021.08.19 【判決日:2020.02.25】
伊藤忠・シーアイマテックス事件(東京地判令2・2・25) 出向先から海外出張中に事故、損害賠償責任は 国外の交通事故予見できず
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  • 労災
  • 安全配慮義務
  • 損害賠償

 出向していた労働者がマレーシアへの出張中に交通事故に遭い、出向先らに安全配慮義務違反の損害賠償を求めた。車を手配したのは、出向先の従業員(現地の事業会社へ出向中)だった。東京地裁は、具体的な危険が存在することは予見困難と請求を斥けた。直近の事故の統計や分析のみでは同国内の交通事情を推認することは困難など、同義務違反を怠ったとはいえないと……[続きを読む]

2021.08.05 【判決日:2020.03.04】
社会福祉法人緑友会事件(東京地判令2・3・4) 育児休業から復職認めず保育士を退職扱いは? 妊娠出産後の解雇で無効に
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  • 解雇
  • 解雇権の濫用

 育休明けの復職が認められず退職扱いされた保育士が、産後1年以内の解雇で違法無効と訴えた。妊娠出産等が解雇理由でないことを証明すべきところ、東京地裁は、解雇には客観的に合理的な理由が必要であり、園が主張する数々の問題行動は事実と認められないか、あるいは解雇相当と評価できないとした。解雇権濫用としたうえで、均等法違反に慰謝料30万円等の支払……[続きを読む]

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