労働判例

 経営法曹会議に所属する気鋭の弁護士が、職場に役立つ最新労働判例を分かりやすく解説。事件の事実関係、判決のポイント、会社側が留意すべき事項を指摘し、労使トラブルへの対応や人事労務管理への応用を紹介します。

 2000年からの記事を掲載しており、ジャンルやキーワードによる検索も可能です。

2020.06.25 【判決日:2019.09.26】
狩野ジャパン事件(長崎地裁大村支判令元・9・26) 2年間ほぼ毎月100時間超残業させられ賠償請求 長時間労働に慰謝料30万円
ジャンル:
  • 労働契約上の権利義務
  • 損害賠償

 元従業員が、2年間にわたり毎月100時間以上残業したことで、精神的苦痛を被ったとして慰謝料等を求めた。裁判所は、会社は長時間労働で健康を損なわないよう安全配慮義務を負うと判断。心身の不調など疾患を発症していなくても、タイムカードの時刻から労働状況を改善指導すべきところこれを怠ったもので、未払割増賃金とともに慰謝料30万円の支払いを命じた……[続きを読む]

2020.06.18 【判決日:2019.08.19】
国・品川労基署長事件(東京地判令元・8・19) パワハラ原因で適応障害になったと労災を請求 口調厳しいが指導の範囲内
ジャンル:
  • 労災
  • 業務上・外認定

 上司のパワハラ等で適応障害を発症したとして、労災保険給付の不支給処分の取消しを求めた。東京地裁は、本人ができるようになるまで上司が根気強く指導する中で、「あほ」など口調が厳しくなったが業務指導の範囲内であり、仮に逸脱する部分があったとしても嫌がらせ等とはいえず、心理的負荷の強度を「中」とした。その他、上司が頭をはたいた行為は、発症から1……[続きを読む]

2020.06.11 【判決日:2019.11.28】
ジャパンビジネスラボ事件(東京高判令元・11・28) マタハラ企業だと社名公表した女性に賠償請求 記者会見の内容は名誉毀損
ジャンル:
  • 更新拒否(雇止め)
  • 解雇

 マタハラを受けたとして記者会見で社名を公表した元従業員の女性に対し、会社が損害賠償を求めた。一審は請求を斥けたが、東京高裁は、発言のほとんどは事実と異なるとしたうえで、一般人が報道に接したときの「普通の注意と読み方」を基準にすると、発言には根拠があり、事実と受け止める人がいることは否定できないと判断。社会評価や名誉・信用を毀損したと50……[続きを読む]

2020.06.04 【判決日:2019.12.18】
カキウチ商事事件(神戸地判令元・12・18) ホームページの募集条件より賃金低いと訴える 求人票には手当込みと記載
ジャンル:
  • 労働契約
  • 労働条件の明示

 会社ホームページの求人欄では「月給35万円」だったとして、元トラック運転手が実際に支給された賃金との差額を求めた。労働条件は書面で明示されなかった。神戸地裁は、職安の求人票では手当を含め35万円以上と記載されていたほか、面接時の説明などから基本給と認識していたとは認められないと判断。運送会社の勤務歴があり、賃金体系を把握、認識していたこ……[続きを読む]

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