労働判例

 経営法曹会議に所属する気鋭の弁護士が、職場に役立つ最新労働判例を分かりやすく解説。事件の事実関係、判決のポイント、会社側が留意すべき事項を指摘し、労使トラブルへの対応や人事労務管理への応用を紹介します。

 2000年からの記事を掲載しており、ジャンルやキーワードによる検索も可能です。

2020.04.30 【判決日:2019.09.24】
学校法人札幌大学事件(札幌高判令元・9・24) 更新上限9年に延長、7年目で雇止めは無効か 雇用保証しないと書面明示
ジャンル:
  • 更新拒否(雇止め)
  • 解雇

 契約更新の上限まで雇用期待があるとして、教員が地位確認等を求めた事案の控訴審。大学は、契約期間中に上限を5年から9年に延長したが、7年目以降の雇用は保証しないと契約書に規定してその後雇止めした。札幌高裁も一審同様に、理事が説明会で数年後の雇用の継続は約束できないと伝えていたことなどから、更新を期待する合理的な理由はないとした。無期転換権……[続きを読む]

2020.04.23 【判決日:2019.10.09】
シェーンコーポレーション事件(東京高判令元・10・9) 計画的付与の協定無効だと上乗せ年休どうなる 労働者がすべて時季指定可
ジャンル:
  • 年休

 年休の残日数を超えて休んだとして、無断欠勤を理由に英会話講師が雇止めされた事案。入社半年後に年休を20日与え、15日を計画的付与していたが、労使協定は適法に結ばれていなかった。法定年休のみ時季指定が無効となり自由に取得できるとした一審に対し、高裁は、年休は一体として管理され、上乗せ部分を含め時季指定全体を無効と判断。雇止めの合理的な理由……[続きを読む]

2020.04.16 【判決日:2019.11.07】
朝日建物管理事件(最一小判令元・11・7) 有期契約中の解雇無効で判決日まで賃金発生? 満了時当然に更新といえず
ジャンル:
  • 解雇

 有期労働契約の期間途中に、配転拒否を理由に解雇されたため、地位確認を求めた事案。解雇無効とした一審や原審が、判決確定日までの賃金支払いを命じたのに対し、最高裁は、契約期間満了により契約が終了するか否か判断していないとして、原審を破棄。訴訟係属中に期間が満了したのは明らかであり、一審はその事実を斟酌する必要があったとして差し戻した。 終了……[続きを読む]

2020.04.09 【判決日:2019.10.30】
学校法人北海道カトリック事件(札幌地判令元・10・30) 幼稚園教諭が定年後、新人へパワハラで雇止め 再雇用基準は「態度」問わず
ジャンル:
  • 定年・再雇用
  • 退職

 定年後再雇用されていた幼稚園の元教諭が雇止めされ、パワハラの事実はなく無効と訴えた。札幌地裁は、新人に指導や助言する立場であり、ときに厳しく感じる言い方があっても、指導の領域を超えるとは評価できないと判断。再雇用に当たり健康状態などは基準としていたが、勤務態度は問題にしていなかった。雇止め無効としたうえで、65歳までの雇用継続の合理的な……[続きを読む]

2020.04.02 【判決日:2019.06.04】
企業組合ワーカーズ・コレクティブ轍事件(東京高判令元・6・4) 配送請け負う企業組合、ドライバーと雇用関係? 運営関与し「事業者性」あり
ジャンル:
  • 労働者
  • 労基法の基本原則

 食材等の配送を請け負う「企業組合」の組合員が、労基法上の労働者として残業代を求めて控訴した。東京高裁は、使用従属性の判断に加え、事業者性の有無を重視。全員参加の会議で、配達チームの編成や報酬などの経営事項を協議して多数決で決めるなど、運営への実質的関与を認め事業者性を肯定した。時間的拘束性が強いといえず、指揮監督下とみるのも困難とした。……[続きを読む]

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