山口観光事件(最第一小判平8・9・26) あとから分かった非違行為を追加主張 懲戒は秩序罰であり失当

1997.01.13 【判決日:1996.09.26】
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別個の新たな懲戒処分ならばできる

筆者:弁護士 中町 誠(経営法曹会議)

事案の概要

 懲戒解雇の理由として、処分当時使用者が認識していなかった非違行為(本件では年齢詐称の事実)を裁判において追加的に懲戒の理由として主張できるか否かが争われた事案である。

判決のポイント

 所論は、被上告人の年齢詐称の事実を本件解雇の理由として主張することはできないとした原審の判断は、懲戒権の行使に関する法律解釈を誤るものであると主張する。しかしながら、使用者が労働者に対して行う懲戒は、労働者の企業秩序違反行為を理由として、一種の秩序罰を科するものであるから、具体的な懲戒の適否は、その理由とされた非違行為との関係において判断されるべきものである。したがって、懲戒当時に使用者が認識していなかった非違行為は、特段の事情のない限り、当該懲戒の理由とされたものではないことが明らかであるから、その存在をもって当該懲戒の有効性を根拠付けることはできないものというべきである。これを本件についてみるに、原審の適法に確定したところによれば、本件懲戒解雇は、被上告人が休暇を請求したことやその際の応接態度等を理由としてされたものであって、本件懲戒解雇当時、上告人において、被上告人の年齢詐称の事実を認識していなかったというのであるから、右年齢詐称をもって本件懲戒解雇の有効性を根拠付けることはできない。…

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平成9年1月13日第2136号10面 掲載

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