労働判例

 経営法曹会議に所属する気鋭の弁護士が、職場に役立つ最新労働判例を分かりやすく解説。事件の事実関係、判決のポイント、会社側が留意すべき事項を指摘し、労使トラブルへの対応や人事労務管理への応用を紹介します。

 1995年からの記事を掲載しており、ジャンルやキーワードによる検索も可能です。

2021.11.25 【判決日:2020.08.31】
製麺会社A事件(旭川地判令2・8・31) 製麺機で指を骨折、会社の安全配慮義務違反は 刃を覆う対策や教育怠った
ジャンル:
  • 労働契約上の権利義務
  • 労働安全衛生法
  • 安全配慮義務

 製麺機に手を巻き込まれて骨折した従業員が、安全配慮義務に違反したとして会社に損害賠償を求めた。旭川地裁は、作業は麺に縮れを付けるために製麺機に手を伸ばす必要があり、刃はむき出しで高い危険性を有するとした。刃に覆いはなく、危険性に関して注意喚起の表示や教育をしたとも認められないことから不法行為と判断。作業時に手元を注視しなかった従業員の過……[続きを読む]

2021.11.18 【判決日:2021.02.24】
トヨタ自動車事件(名古屋地裁岡崎支判令3・2・24) 期間工が労働組合から脱退、ユ・シ制で雇止め 他労組に加入したと認めず
ジャンル:
  • 労働組合

 労働組合を脱退し、ユニオン・ショップ制により雇止めされた期間工が、他労組に加入済みだった等としてユ・シ制の効力を争い、賃金等を求めた。裁判所は、他労組に加入した事実は認められず、事実なら会社へ告知が必要だったと判断。脱退は組合費の負担を嫌ったものであり、契約更新の希望は失業給付を長期化させるためだった等として、契約終了を自ら意図していた……[続きを読む]

2021.11.11 【判決日:2021.02.25】
リクルートスタッフィング事件(大阪地判令3・2・25) 登録型派遣スタッフに交通費支給せず違法性は 通勤手当なし不合理でない
ジャンル:
  • 労基法の基本原則
  • 同一労働同一賃金
  • 派遣

 登録型の派遣スタッフが通勤手当を支給されず、不合理な待遇を禁じた旧労働契約法20条違反と訴えた。大阪地裁は、手当は配転命令による負担等へ配慮する趣旨を有すると判断。原告が比較した社員とは、法20条の3要素のうち職務内容や配置の変更範囲が大きく異なり、交通費を自己負担しても時給額は不合理とはいえない金額だったことから、不支給を不合理ではな……[続きを読む]

2021.11.04 【判決日:2020.11.25】
シルバーハート事件(東京地判令2・11・25) 週3日働くはずがシフト減らされたと賠償請求 勤務削減に合理的理由なし
ジャンル:
  • 賃金
  • 賃金請求権

 週3日勤務のシフトを削減されたとして、社会福祉施設の従業員が未払賃金を求めた。雇用契約書に勤務日数の記載はなく、「シフトによる」としていた。東京地裁は、合理的な理由なく日数を大幅に削減した場合、シフト決定権限の濫用に当たり違法となり得ると判断。会社が一方的に1日や0日とした月について、直近3カ月の賃金額との差額支払いを命じている。週3日……[続きを読む]

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