運送委託を解除、団交で理由説明なく不当の判断は 誠実交渉に反し支配介入も 東京都・都労委(ソクハイ)事件(東京地判平27・9・28)

2016.07.18 【判決日:2015.09.28】

 運送委託契約の解除や団交での対応を不当労働行為とされ、会社が都労委の救済命令取消しを求めた。東京地裁は、契約解除は協議事項であり、労組が解除理由の説明を求めたのに対し、必要はないと回答するなど論拠を示さず誠実交渉義務に反すると判断。副執行委員長の契約を2カ月で解除したことは、組合活動が決定的な動機と推認。組合弱体化を図る支配介入とした。

論拠示して回答を 労組弱体化の意図

筆者:弁護士 岡芹 健夫(経営法曹会議)

事案の概要

 X社は、自動二輪車、自転車および軽四輪車等による荷物の配送業務を主たる業務とする株式会社であり、業務の一環として「メッセンジャー即配便」と呼ばれる、自転車による配送業務(以下、本件業務)を営んでいる。X社は、本件業務を、主に「メッセンジャー」と呼ばれる配送員に委託して実施している。

 Zは、X社の書類等の配送業務を行う配送員により結成された労働組合である(以下、Z労組)。

 Aは、平成15年1月30日、本件業務に係る基本契約として運送請負契約を締結し本件業務に従事しつつ、平成19年にZ労組に加入し、平成21年9月にはZ労組の副執行委員長に就任していた。

 平成22年5月以降、X社は、メッセンジャーとの基本契約を運送請負契約から業務委託契約に変更することとし、それまで契約期間の定めがなかったところに新たに有期契約とすることとした。同年8月10日、X社とAとの間でも、契約期間を同年9月1日から平成23年8月31日までとする業務委託契約(以下、本件契約)が締結された。本件契約中には、X社およびAのいずれからでも、30日前までの書面の予告により契約を解除できるとされていた。…

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掲載 : 労働新聞 平成28年7月18日第3073号14面

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