業務委託のメッセンジャー、契約打ち切られ解雇? 労働者性なく法の適用除外 ソクハイ(契約更新拒絶)事件(東京高判平26・5・21)

2016.04.18 【判決日:2014.05.21】

 バイシクルメッセンジャーが、委託契約の更新拒否は解雇に当たるとして地位確認等を求めた。東京高裁は、労組法の労働者とした判例はあるが、労基法や労契法の目的に照らすと労働者性の扱いに差異が生じると判断。使用従属性について、稼働日や時間は自由に決定でき、配送依頼を拒否できるなど労基法上の労働者に当たらず、労契法の解雇権濫用法理も適用なしとした。

期間満了で終了に 労組法とは別基準

筆者:弁護士 石井 妙子(経営法曹会議)

事案の概要

 業務委託契約を締結し、自転車等を使用して配送業務を行うバイシクルメッセンジャー(以下「メッセンジャー」)として稼働していたところ、Y社は平成23年、Xらに対して、契約期間満了でそれぞれの契約を終了する旨を告知した。

 これに対し、Xらは、労基法上の労働者であり、Y社との契約は無期の労働契約であるから、契約終了の告知は解雇であり、解雇権濫用により無効であるとともに、解雇により精神的苦痛を受けたと主張し、地位確認、賃金の支払い、不法行為に基づく慰謝料等の支払いを求めた。さらに、仮に本件契約が労働契約に該当しないとしても、契約終了の告知は権利濫用として無効であるから、Y社は債務不履行責任を負い、また、契約終了の告知はXらの組合活動を嫌悪してなされたものであるから不当労働行為に該当し、不法行為が成立するとして、損害賠償として2年間分の逸失利益、慰謝料、弁護士費用等の支払いを求めて提訴した。

 原審(東京地判平25・9・26)は、Xらは労基法上の労働者には当たらないから解雇権濫用法理の適用はなく、債務不履行、不法行為も存しないとしてXらの請求をいずれも棄却したため、Xらは控訴した。…

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掲載 : 労働新聞 平成28年4月18日 第3061号14面

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