ハクスイテック事件(大阪高判平13・8・30) 能力・成果主義型賃金導入狙いに就業規則を変更 不利益の程度小さく容認

2002.03.11 【判決日:2001.08.30】
  • list
  • クリップしました

    クリップを外しました

    これ以上クリップできません

    クリップ数が上限数の100に達しているため、クリップできませんでした。クリップ数を減らしてから再度クリップ願います。

    マイクリップ一覧へ

    申し訳ございません

    クリップの操作を受け付けることができませんでした。しばらく時間をおいてから再度お試し願います。

年功体系の合理性は失われつつある

筆者:弁護士 牛嶋 勉(経営法曹会議)

事案の概要

 本件は、化学工業薬品の製造・販売・輸出入等を業とする会社の従業員である原告が、会社における平成8年3月21日付けの給与規定の変更(年功型賃金体系から能力・成果主義型賃金体系への変更)及び平成11年1月1日付けの退職金規定の変更(退職金の計算方式を、勤続年数を用いる方式から、職能資格上の格付けポイントを積算する方式への変更)が、いずれも不利益変更であり、かつ不利益変更について合理性のない無効なものであるとして、変更前の給与規定及び退職金規定が現に効力を有することの確認を求めた事案である。

 一審判決は、原告の請求のうち、給与規定の変更に関する請求を棄却したうえ、退職金規定に関する請求を却下したものである。

 本件判決は、その控訴審判決である。

判決のポイント

 近時わが国の企業についても、国際的な競争力が要求される時代となっており、一般的に、労働生産性と直接結びつかない形の年功型賃金体系は合理性を失いつつあり、…

この記事の全文は、労働新聞の定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら

労働新聞電子版へログイン

労働新聞電子版は労働新聞購読者専用のサービスです。

詳しくは労働新聞・安全スタッフ電子版のご案内をご覧ください。

平成14年3月11日第2384号14面 掲載

あわせて読みたい

ページトップ
 

ご利用いただけない機能です


ご利用いただけません。