アメリカン・スクール事件(東京地判平13・8・31) 人事権の行使で就業規則に定めのない「降格」は可能か 降格に伴う減給もOK

2001.12.17 【判決日:2001.08.31】
  • TL
  • シェア
  • ツイート
  • クリップしました

    クリップを外しました

    これ以上クリップできません

    クリップ数が上限数の100に達しているため、クリップできませんでした。クリップ数を減らしてから再度クリップ願います。

    マイクリップ一覧へ

    申し訳ございません

    クリップの操作を受け付けることができませんでした。しばらく時間をおいてから再度お試し願います。

告知の際「懲戒」か「人事権」か明白に

筆者:弁護士 山田 靖典(経営法曹会議)

事案の概要

 主として在日アメリカ人の子女の小中高校教育を行っているYは、施設管理部長のXに対し、Xが学校の出入業者から仕事発注の見返りに長期にわたり多額の謝礼を受け取っていたことなどを理由として、英文の文書(以下「本件通知書」)により、Xを平成12年1月10日付けで新設の建物及びグラウンド管理アシスタント・マネージャーに降格(以下「本件降格処分」)し、8等級25号俸から7等級25号俸に減給する(以下「本件減給処分」)旨を通知した。

 これに対し、Xは、Yがした本件降格処分、本件減給処分は無効であるとして、施設管理部長たる地位の確認と、差額賃金及び差額賞与並びに弁らに対する民法所定の遅延損害金の支払いを求めて提訴した。

判決のポイント

 懲戒処分は企業秩序維持のための労働者に対する特別な制裁であることから、それを行うについて契約関係における特別の根拠が必要とするのが相当であり、就業規則上の定めが必要と解される(労働基準法89条1項9号参照)。したがって、使用者が、懲戒処分として降格処分を行うには、就業規則上、懲戒処分として降格処分が規定されていなくてはならない。Yにおいては、就業規則上、懲戒処分として降格の規定はないから、Yは、懲戒処分として降格処分を行うことはできない。

 他方、法人は、特定の目的及び業務を行うために設立されるものであるから、この目的ないし業務遂行のため、…

この記事の全文は、労働新聞電子版会員様のみご覧いただけます。

労働新聞電子版へログイン

労働新聞電子版は労働新聞購読者専用のサービスです。

詳しくは労働新聞・安全スタッフ電子版のご案内をご覧ください。

ジャンル:
平成13年12月17日第2373号12面 掲載

あわせて読みたい

ページトップ