住友金属工業事件(大阪地決平11・9・6) 人事考課のために用いた文書の提出を求められた 民訴法上の提出義務はない

2000.05.22 【判決日:1999.09.06】
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自己利用文書にあたるか否かで判断

筆者:弁護士 岩本 充史

事案の概要

 本件は、男女賃金差別事件において、Xから申し立てたYの事務技術職掌に属する従業員の人事考課のために平成3年から平成7年度までに用いた「C職処遇運営制度の概要」と題する書面と「人事関連帳票の作成の手引き」と題する書面の提出を求める申立を大阪地方裁判所に対してしたというものである。

判決のポイント

 民事訴訟法220条3号前段(利益文書)の該当性について

 同号前段の文書とは、挙証者の法的地位や権利もしくは権限を証明したり、基礎づける目的で作成された文書をいう。必ずしも挙証者のみの利益のために作成された文書に限られないが、単に挙証者の法的地位や権利もしくは権限を明らかにする事実が記載されているにすぎない文書はこれに該当しないと解するのが相当である。

 本件各文書は、いずれもYにおける人事考課について、評定者の利用に供する事を目的として作成された文書であり、その内容も実質的に処理要領というものであって、ただ、運用の基準や指針を含む部分があるものの、これをもってXらの法的地位や権利もしくは権限を証明したり、基礎づける目的で作成された文書ということはできない。…

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平成12年5月22日第2297号14面 掲載

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