三菱重工業事件(最第1小判平12・3・9) 作業服・保護具等の装着及び脱離は「労働時間」か 指揮命令下にあり“該当”

2000.05.01 【判決日:2000.03.09】
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最高裁が本格的に下した注目の判断

筆者:弁護士 中町 誠(経営法曹会議)

事案の概要

 労働者が始業時刻前及び終業時刻後の作業服及び保護具の着脱等に要した時間、労働者が始業時刻前及び終業時刻後の所定の入退場門と更衣所等との間の移動、終業時刻後の洗身等、休憩時間中の作業服及び保護具の一部の着脱等に要した時間が労働基準法上の労働時間か否かが争われた事案である。労使双方で敗訴部分について上告していた。

判決のポイント

 ①労働基準法上の労働時間とは、労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間をいい、右の労働時間に該当するか否かは、労働者の行為が使用者の指揮命令下に置かれたものと評価することができるか否かにより客観的に定まるものであって、労働契約、就業規則、労働協約等の定めのいかんにより決定されるべきものではないと解するのが相当である。そして、労働者が、就業を命じられた業務の準備行為等を事業所内において行うことを使用者から義務付けられ、又はこれを余儀なくされたときは、当該行為を所定労働時間外において行うものとされている場合であっても、当該行為は、特段の事情のない限り、使用者の指揮命令下に置かれたものと評価することができ、…

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平成12年5月1日第2295号13面 掲載

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