人事・労務・安全衛生の労働実務相談Q&A

NEW2020.01.17

上限規制とどう関係 36協定の有効性で 従前と同じ内容を締結

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  • 労働基準法
  • 労働時間関係
Q

 令和2年4月から、いよいよ中小企業に対しても、時間外労働の上限規制が適用されます。しかし、要員の増強・業務の再配分など、必要な対策が遅れている企業も少なくないはずです。小規模・零細企業の中には、時間外・休日労働(36)協定の届出を怠っている例もみられますが、こうした企業で、従前と同様の協定を更新した場合、どのように取り扱われるのでしょうか。【福岡・R社労士】

A

限度時間要件違反は無効

 中小企業の場合、「令和2年4月1日以後の期間を定めている36協定」から、時間外の上限規制が適用されます。「令和2年3月31日以前の期間を含むときは、対象期間の一部に4月1日以降の期間を含む」ときにおいても、従前の例によるとされています(労基法平30・附則3条)。

 36協定については、「これを行政官庁に届け出て初めて適法に時間外労働を行い得るのであって、協定の締結のみでは法違反の責を免れない」と解されています(労基法コンメンタール)。社内に協定書を保管しておいても、それだけでは無意味です。

 本欄では、届出の問題は考慮に入れず(受理されたとして)、上限規制に関する法整備(法律本則への格上げ)と36協定の関係も確認しましょう。

 改正前、…

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2020.01.10

代休の「買上げ」可能? 法的根拠どこに求める 就業規則で規定あるも

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  • 労働基準法
  • 賃金関係
Q

 嘱託契約終了後、完全リタイアしていましたが、このたび知人の会社で総務の仕事を手伝うことになりました。歴史の古い会社で、私が以前勤めていた会社と比べると、就業規則の規定にも大分違いがあります。その中に、「代休の買上げ手当」という項目がありますが、法律的な根拠があるのか疑問に感じます。そもそも買上げといった処理が認められるのでしょうか。【高知・О社】

A

法を上回る金額支払って

 代休とは、「休日労働の代償として、その後の特定の日の労働を免除する」仕組みを指します(昭23・4・19基収1397号)。「代償として」という文言が入っているので、代休予定日に再度出勤を求めた場合、「買上げ」などの対応が必要かという疑問が生じます。しかし、休日に出勤させた分については、都度、割増賃金を支払うのが基本です。後日、代休を与えたとしても、「現に行われた休日労働」が帳消しになるわけではありません。…

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2020.01.10

時間相殺され割増なし? 1カ月変形制を採用

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  • 労働基準法
  • 賃金関係
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 1カ月単位の変形労働時間制により所定労働時間が、1日6時間とされていた日の労働時間を当日の業務の都合により8時間まで延長しました。その同一週内の1日12時間としていた日の労働を10時間に短縮した場合、差し引き2時間分は時間外労働にならないということでいいのでしょうか。【山梨・H社】

A

週の労働時間も同一で 月総枠のみから判断危険

 1カ月変形制は、変形期間を平均し週40時間の範囲内であっても使用者が業務の都合によって任意に労働時間を変更するような制度はこれに該当しない(昭63・1・1基発1号、平3・1・1基発1号)としています。時間外労働を命じれば割増賃金の問題が発生しますが、1日8時間と特定した日を10時間に延長して、10時間まで割増賃金を支払わないということはできない、ということになります。業務の都合等により8時間と予定していた日に時間外労働を命じることもあれば、その逆に、業務を早めに切り上げて短縮することはあり得るでしょう。

 1カ月単位の変形労働時間制によって時間外労働となる時間の計算は、以下のとおり定められています(昭63・1・1基発1号、平6・3・31基発181号)。…

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2019.12.27

3交替制で一斉休憩は? 古い「労基署の許可」あり

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  • 賃金関係
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 当社は製造業で、現在、社内の人事労務管理規定を見直し中です。休憩時間の適用除外ですが、労使協定が見当たらず、労基署の許可の古い写しがあるだけです。製造現場は3交替制ですが、新たに協定を締結しておいた方がよいのでしょうか。そもそも交替制の場合、協定が必要とされているのでしょうか。【青森・R社】

A

新たに協定結ぶ必要ない 製造は業種で除外されず

 労基法では、労働時間が6時間を超えるときは45分以上、8時間を超えるときは1時間以上の休憩付与を義務付けています(34条1項)。休憩時間は「一斉付与」が原則ですが、現在は、労使協定による適用除外が認められています(同条2項)。ただし、次の業種については、協定も不要とされています(労基則31条)。

 ① 運輸交通業
 ② 商業…

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2019.12.13

通勤手当相当減額できるか 平均賃金方式を採用 パートの年休取得時に

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  • 労働基準法
  • 賃金関係
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 当社では、時給制のパートが年休を取った際に、平均賃金を支給しています。前任者からの引継ぎでは、「平均賃金から通勤手当相当を調整・減額して支給する」と教わりました。しかし、給与明細をみたパートから、「なぜ減額されるのか理解できない」と不満の声が寄せられました。これは、「パートを対象とする不利益取扱い」等に該当するのでしょうか。【和歌山・W社】

A

二重払い避けるため可能

 通勤手当は、実際にかかる費用に応じて支給するのが一般的です。「職務の内容」や「人材活用の仕組み」が異なるから、支給額を減らしても良いという理屈は、成り立ちにくい手当です(勤務地限定や所定労働日数の違い等を理由とする差異はあり得ます)。

 総務担当者が、「パートの通勤手当」と聞いただけで、ナーバスになる気持ちは理解できますが、ご質問は労基法に属する問題です。

 労基法では、年休取得時の賃金として、3種類を挙げています(39条7項)。…

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