労働安全衛生法

2024.02.27 【労働安全衛生法】

実施の基準などを教えて リスク評価対象物健診で

キーワード:
  • リスクアセスメント
  • 化学物質管理
Q

 化学物質の自律的管理の一環で、リスクアセスメント対象物を取り扱う労働者に対して行う健康診断が令和4年の法令改正で導入されました。今年4月1日に施行されますが、この健診の概要や実施のタイミングなど教えて下さい。【千葉・F社】

A

ばく露防止対策勘案する 作業に変化あれば再判断

 事業者、労働者、産業医等に対して、基本的な考え方や留意すべき事項を示した「リスクアセスメント対象物健康診断に関するガイドライン」(以下、GL)が策定されています(令5・10・17基発1017第1号)。このGLに基づいて説明します(以下、条文は令和6年4月1日以降の番号)。

1.制度の概要

 リスクアセスメント対象物健康診断とは、事業者による自律的な化学物質管理の一環として行うもので、リスクアセスメントの結果に基づく健康診断です。次の2種類があります。

(1)第3項健診(ばく露による健康障害リスクの高い労働者が対象)

 リスクアセスメント対象物を製造したり取り扱ったりする業務に常時従事する労働者のうち、…

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2024.02.13 【労働安全衛生法】

申出なくても面接指導? 長時間労働や高ストレス

キーワード:
  • ストレス
  • 長時間労働
  • 面接指導
Q

 長時間労働者に対する面接指導について、本人からの申出がなくても実施すべきなのでしょうか。できれば、一定の長時間労働者や高ストレス者には医師による面接指導を受けることを促したいところですが、法的にはどのような位置付けなのでしょうか。【兵庫・C社】

A

80時間超は実施に努める 過労死防止する目的で

 安衛法に基づき、医師は、一定の条件を満たす長時間労働者または高ストレス者に対して面接指導を実施し、その結果を報告書にまとめ、面接指導の場において対象労働者に指導を行うだけでなく、事業者が対応措置を適切に講じることができるよう、意見を述べることとなっています。

 この医師による面接指導について安衛法には、以下の2つの面接指導が定められています。これらの面接指導は、…

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2024.01.11 【労働安全衛生法】

騒音防止で変更点どこか 30年ぶりにGL改正され

キーワード:
  • 騒音
Q

 金属の成型加工工場で安全衛生を担当し、騒音対策に取り組んでいます。30年ぶりに騒音障害防止のためのガイドラインが改訂され、管理者の追加、騒音健康診断に関する検査項目の見直し等があったと聞きました。新たな対策の概要について教えてください。【愛知・K社】

A

管理者の選任などを追加 教育必要な項目も増える

 まず、騒音障害防止に関する法令は、のとおりです。

 騒音障害防止のためのガイドライン(令5・4・20基発0420第2号、以下GL)の対象となる作業場は、GL別表1で示す「安衛則588条に規定する8屋内作業場」(例えば鋲打ち機、はつり機、鋳物の型込機等圧縮空気により駆動される機械または器具を取り扱う業務を行う屋内作業場など)とGL別表2における「別表1以外の作業場で、騒音レベルが高い52作業場」(動力プレス〈油圧プレスおよびプレスブレーキを除く〉により、鋼板の曲げ、絞り、せん断等の業務を行う作業場など)です。

労働衛生管理体制で管理者の選任を追加

 GL改正で管理者の選任が追加され、…

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2023.12.26 【労働安全衛生法】

50人未満も実施すべきか ストレスチェックに期待

キーワード:
  • ストレスチェック
  • メンタルヘルス
Q

 当社は、35人規模の卸売業者ですが、現在メンタル不調による休職者が2人出ています。就労環境の安全配慮を図るため、法的な義務はないとされているストレスチェックが有効と考えます。50人未満の企業でのメンタルヘルス対策についてご教示ください。【広島・S社】

A

安全衛生推進者が中心 法的には「努力義務」

ストレスチェック制度とは?

 精神障害を原因とする労災認定件数の増加等、最近の社会情勢の変化や労働災害の動向に即した形で対応し、労働者の安全と健康の確保対策を一層充実するため、平成27年12月以降、労働者が「常時50人以上」の全事業場(法人・個人)において、ストレスチェック制度の実施が義務付けられています。ストレスチェックを行うことによって高ストレス者を抽出し、メンタルヘルス不調を未然に防止する、すなわち一次予防を講じることでメンタル不調者の発生を防ぎ、…

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2023.11.10 【労働安全衛生法】

マンネリ化を防ぐには? コスモス導入後へ不安あり

キーワード:
  • 安全衛生教育
  • 建設業
Q

 建設業の小規模事業場で安全衛生管理を担当しています。建設業労働安全衛生マネジメントシステム(コスモス)の導入を考えていますが、人材の確保や関連書類の整備等でハードルが高く、現実問題として大変に難しいと実感しています。さらに、導入後のマンネリ化にも不安を感じています。今後どのように進めると良いかご教示ください。【広島・N社】

A

内部監査者育成継続して 中小向けのシステムも

「労働安全衛生マネジメントシステム」(OSHMS)とは

 OSHMSは、法令や自主的な取組みに基づくさまざまな安全衛生活動を組織的かつ体系的に運用管理する仕組みです。目的は、事業者が労働者の協力の下に「計画(Plan)―実施(Do)―評価(Check)―改善(Act)」という一連の過程を定め、継続的な安全衛生管理を自主的に進めることで…

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