2020年7月配信の人事・労務・安全衛生の労働実務相談Q&A

2020.07.31 【安全管理】

工場の床で転倒防ぎたい 食品扱い日々清掃行う

キーワード:
  • ヒヤリハット
Q

 食品工場に勤務しています。食品残渣が落ちる床は汚染源になりやすく、毎日入念に清掃・洗浄・殺菌を行っています。しかし、洗剤と熱水を使用するため滑りやすく、転倒の危険が常にあります。床の転倒防止のアドバイスをお願いします。【山梨・O社】

A

滑り止めテープに効果 危険箇所を洗い出す

 休業4日以上の死傷災害は転倒災害が最も多く、食品工場にとって衛生管理と働く人の安全管理の両立は重要なテーマです。

 床は、調理による油分や水分の付着、それを除去する洗浄・滅菌などで滑りやすい環境になっています。階段、踏み台など躓きの原因となる段差もあります。転倒防止対策を実施しない限り、リスクを抑えることはできません。災害が発生しなくても、床の汚れ、高熱による劣化、衝撃や重荷重による剥離・割れなどが目立つようなら危険信号です。放置し続けるとリスクが高まるので、早期の対策をお勧めします。…

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2020.07.30 【育児・介護休業法】

育児介護の労使協定も事業所単位?

キーワード:
  • ショート実務相談Q&A
Q

 当社の本社では、入社1年未満の育休取得に関して労使協定を締結しています。地方にある支社等では、労使協定を結んでいませんが、育休取得の適用除外の適用はないということになるのでしょうか。

A

 協定の締結は、事業所単位で行われるもの、とあります(育介法6条1項、平28・8・2雇自発0802第3号)。したがって、原則としては、場所的に独立しているかなど労基法の判断がベースになってくるものと考えられ、本件も支社等において協定が必要でしょう。

 労使協定の契約締結当事者に関して、…

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2020.07.30 【交通事故処理】

「あおり運転」の罰則は? 道交法改正あったと聞く

キーワード:
Q

 今般、あおり運転に対する処罰が厳しくなったと聞きました。どのように法律が改正されたのでしょうか。【東京・T生】

A

妨害運転罪は免許取消し ドラレコが証明するカギ

 近時、あおり運転が社会問題化しています。先般の東名高速であおり運転し、被害者を道路上に停車させたところ、被害者夫婦が轢かれ亡くなった事件や、常磐道で被害者を停車させ、同乗者に携帯電話で撮影させながら、ドア越しに何発も殴打した事件は、記憶に新しいのではないでしょうか。加害者は、危険運転致死罪、傷害罪などで起訴され相応の処罰がなされると思いますが、これまで、道路交通法には、あおり運転自体を取り締まる規定はありませんでした。そのため、死亡・傷害の結果が生じていないあおり運転行為は、道路交通法の車間距離不保持や急ブレーキ禁止違反などを適用するほかなく、3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金(違反点数1点ないし2点)にとどまるなど、行為の危険性と処罰の均衡に疑問の声が上がっていました。…

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2020.07.29 【雇用保険法】

併給することできるか? 休業中の傷病手当金

キーワード:
  • 介護休業
  • 傷病手当金
Q

 介護休業期間中で、介護休業給付金を受給している従業員がいます。このたび、割と大きな病気を患ったという知らせを受けました。介護休業中でなければ傷病手当金が受給できるようなケースなのですが、そもそも介護休業給付金との併給はできるのでしょうか。【山梨・K社】

A

調整規定設けておらず 標準報酬原則どおり計算

 被保険者が対象家族の介護のために休業した場合、休業開始の前日からの2年間において、同日からさかのぼって1カ月ごとに区分し、賃金支払基礎日数が11日以上ある完全月(みなし被保険者期間)が通算して12カ月以上あるなどの要件を満たすと、介護休業給付金が支給されます(雇保法61条の4)。一方、健保法99条の傷病手当金は、被保険者が療養のため労務に服することができないとき、その労務に服することができなくなった日から起算し3日を経過した日から支給されます。…

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2020.07.28 【厚生年金保険法】

外国人の一時金いくら? 帰国で掛捨てを防止

キーワード:
  • 脱退一時金
Q

 当社で雇用している外国人労働者が、個人的事情により帰国することに決まりました。外国人が本国に戻って生活する場合、年金の一時金を受けることができたと記憶します。本人の在職中は社会保険の被保険者として保険料を納付していました。「掛捨て防止」の措置と聞きますが、どの程度の額が戻ってくるのでしょうか。【静岡・K社】

A

3年間納めた額が上限 令和3年から5年へ延長

 外国人であっても、日本国内で働く場合、原則として社会保険に加入する必要があります。ただし、厚生年金については、日本人と外国人の本国間で社会保障協定が結ばれていれば、例外的な取扱いが認められています。

 ご質問にある外国人労働者は、貴社で厚生年金に加入されていたとのお話です。公的年金制度は強制加入が建前で、本人の希望に基づく脱退は認められていません。

 しかし、在留期間の短い外国人の場合、…

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