人事・労務・安全衛生の労働実務相談Q&A

2019.08.09

認定等に関する注意点は 労災補償業務の留意事項

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  • 労災保険法
Q

 厚生労働省大臣官房審議官から、各都道府県労働局長に「労災補償業務の運営に当たって留意すべき事項について」が毎年示されるようですが、本年2月に出された内容で、注目すべき点はどういったものがあるでしょうか。ご教示ください。【山梨・O社】

A

過労死事案は適切に調査 外国人へ「制度周知」を

 「労災補償業務の運営に当たって留意すべき事項について(平31・2・21労災発0219第1号)」では、主に5つが示されています。

 以下に概略を解説します。

第1 労災補償行政を巡る状況への対応

 労災補償行政を巡る状況は、ここ数年の過労死等に係る労災請求件数が2500件以上に上り、石綿関連疾患に係る労災請求件数も1100件以上に上るなど、多くの複雑困難事案の処理を求められている状況にあります。

 とりわけ、過労死等の発生を防止するための取組強化に対する社会的要請は強まっており、長時間労働の是正を大きな柱として、「働き方改革」に労働基準行政として的確に対応することが求められているなか、…

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2019.07.09

メガネの代金等も対象か 「治療材料」支給する範囲

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  • 労災保険法
Q

 労災保険において支給される療養の費用の具体的内容については、「政府が必要と認めるものに限る」とされていますが、「治療材料の支給」の範囲を教えてください。【山梨・Y社】

A

治療上必要性あれば該当 一定条件で差額ベッドも

 労災保険における療養の給付および費用の内容については、療養上相当と認められるものと規定されており、一般的には療養の効果が医学上一般に認められるものでなければなりません。

 「治療材料の支給」は、…

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2019.06.25

「受任者払い」を使いたい 被災者に早めの賃金補償

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  • 労災保険法
Q

 業務上被災した従業員には、賃金全額が補償されるよう労災保険に付加して支給したいと考えています。会社が賃金補償をした場合、労災の休業補償給付が減額されることがあるとのことですが、支払金額に関して注意すべき点を教えてください。また、このような考えに沿った制度として、「受任者払い制度」があるということですが、どのようなものでしょうか。【兵庫・O社】

A

労基署へ所定の書類提出 労働者から委任が必要

労災発生時において、一般に行われる会社の補填

 労災の休業(補償)給付において、補償の意味で賃金が支払われた場合の取扱いについては、2とおりが考えられます。すなわち、労務の提供がないにもかかわらず、会社として賃金を補償するケースと、一部の就労に関し賃金を支払うケースです(労災法14条)。

 後者の一部就労の場合は休業(補償)給付が調整されることになります。労災法においては、休業(補償)給付は、給付基礎日額から労働に対して支払われる賃金を控除した額の60%が給付されると定めています。つまり就労不能分の60%が補償されるわけです。

 これに対し、全部労働不能の場合は、…

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2019.05.27

請求書提出後の流れは? 障害認定と再発・再治ゆ

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  • 労災保険法
Q

 「障害(補償)給付支給請求書」提出後の流れについて教えてください。また、障害(補償)給付を受給してから、傷病部位が悪化するなどした場合の再発の考え方を教えてください。【和歌山・D社】

A

認定日通知され等級決定 再発は差額が支給される

 「障害(補償)給付支給請求書」提出後においては、障害の程度を確認するための障害認定が行われ、障害等級に該当するかどうかが判断されます。

(1)請求書提出後の障害認定

 請求書提出後に行われる労基署による障害認定の結果、障害等級表に定める障害等級に該当する場合に障害(補償)給付(労災法15条、23条の3)が行われることになります(昭41・1・31基発73号)。

 障害認定に当たっては、労基署から認定日の呼出し通知が発送されますので、レントゲン写真等を持参(病院から借用)して労基署へ出頭してください。

 また整形外科以外の、例えば歯、目の障害、胸腹部臓器の障害等については労基署における障害認定ではなく、専門医の診断を受けることによって障害等級の認定が行われますが、こちらも労基署の指示に従ってください。…

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2019.05.16

賃金支払うと待期完成せず? 業務上災害の3日間 被災初日はカットしない

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  • 労災保険法
Q

 当社では業務上の事故が起きた場合、慣例として初日の賃金カットはしない取扱いとなっています。新しく安全担当となった部長さんから、「初日に賃金を支払ってしまうと、待期期間の完成に影響しないか(遅れるのではないか)」という疑義が出されました。これまで、労災申請で問題が生じた記憶はないのですが、どのように説明すると良いでしょうか。【東京・K社】

A

6割以上出てもカウント

 労災保険の保険給付は、「労基法で定める災害補償の事由が生じた場合」、労働者等の請求に基づいて行われます(労災法12条の8第2項)。

 しかし、休業補償給付に関しては、「傷病による療養のため労働することができないために賃金を受けない日の第4日目から支給する」という条件が付されています(同14条)。この3日間を待期期間と呼び、その間の補償義務(休業補償の支払い)は事業主が負うとされています(労基法76条)。…

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