退職前に保険証返すか 年休消化し出社しない

2012.03.19
  • list
  • クリップしました

    クリップを外しました

    これ以上クリップできません

    クリップ数が上限数の100に達しているため、クリップできませんでした。クリップ数を減らしてから再度クリップ願います。

    マイクリップ一覧へ

    申し訳ございません

    クリップの操作を受け付けることができませんでした。しばらく時間をおいてから再度お試し願います。

Q

 3月末で退職したいと、退職届を持ってきた従業員がいます。今後は、たまった年次有給休暇を消化し出社する予定はないため、この際、健康保険の被保険者証を返還してもらったほうがいいでしょうか。【島根・E社】

A

資格喪失の時点で回収

 健康保険の被保険者資格を喪失するのは、原則として、次の各号のいずれかに該当した日の翌日です(健保法第36条)。

① 死亡したとき
② その事業所に使用されなくなったとき
③ 臨時的雇用に切り替わるなど、適用除外になったとき
④ 任意適用事業所が、認可を受け脱退したとき

 退職は、②に該当します。「使用されなくなったとき」とは、事実上の使用関係がなくなった日を指します(昭3・7・3保発480号)。

 事実上の使用関係をみる場合、賃金が判断材料になります。例えば、休職していても、給料の支払いを受けているときは被保険者のままです。残った年休を消化しているときも、各日ごとに賃金が支払われます。結局、年休を消化し終えた退職予定日まで、被保険者資格は継続します。

 年休取得中に負傷したり病気を発症しないとも限りませんから、資格を喪失した時点で事業主は被保険者証を回収すべきです。早めに回収したとしても、その時点で資格喪失手続きを取ることはできません。

※内容は掲載当時のものです。法改正等により内容に変更が生じている場合がございます。

関連キーワード:
平成24年3月19日第2865号16面 掲載

あわせて読みたい

ページトップ
 

ご利用いただけない機能です


ご利用いただけません。