歩合給ゼロで年休賃金は? 退職予定の営業マン 残日数すべて消化する

2012.06.04
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Q

 従業員が退職願を持ってきましたが、年休の残日数が30日以上あり、それをすべて消化する予定で退職日を指定しています。最後の月(賃金の計算月)は、1日も出勤しません。営業職で一部は歩合給制を採っていますが、最終月は歩合給ゼロで、歩合相当の年休賃金は不要という扱いでよいでしょうか。【茨城・S社】

A

稼働した前月基準に算定

 年休取得時に支払う賃金は、次の3種類の中から選択します(労基法第39条第7項)。そのどれかを「予め選択した場合、必ずその選択された方法による」必要があります(平11・3・31基発第168号)。

① 平均賃金
② 通常の賃金
③ 健保法の標準報酬日額

(労使協定が必要)

 ②による計算方法は、労基則第25条に定められています。月極の固定給と歩合給を組み合わせる賃金体系の場合、次の規定に従います。

・月極の賃金はその金額を月の所定労働日数で除した金額とする(第25条第1項第4号)

・出来高払制その他請負制によって定められた賃金は賃金総額を算定期間における総労働時間数で除した金額に1日平均所定労働時間数を乗じた金額とする(同第6号)

・賃金が2以上の賃金よりなる場合、その部分について所定の方法によって算定した金額の合計額とする(同第7号)

 「月極の賃金部分」に相当する年休賃金は、予め定められた固定額の月給と所定労働日数を計算ベースとします。

 一方、「出来高払部分」に相当する年休賃金は、賃金算定期間に実際に支払われた「出来高払給の額」と「総労働時間」の2つのファクターを用いるので、算定期間経過後でないと単価を計算できません。

 お尋ねのケースでは、最終月は結果として出来高払給・総労働時間ともにゼロとなっています。このように「算定期間に出来高払給等がない場合」には、「当該期間前に出来高払給等が支払われた最後の算定期間」を用いて、単価を算定するルールとなっています(第6号かっこ書き)。

 最終月がすべて年休消化で歩合給が発生しないケースでも、その前月(出来高払給の払われた最終月)を基準として、歩合給部分の年休賃金を算定する必要があります。

※内容は掲載当時のものです。法改正等により内容に変更が生じている場合がございます。

ジャンル:
平成24年6月4日第2875号16面 掲載

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