人事・労務・安全衛生の労働実務相談Q&A

2021.04.12 【労働基準法】

監視業務で賃金設定は? 1日いくらで額決めたい

キーワード:
  • 監視・断続的労働
  • 賃金関係
Q

 夜間の警備員などの監視断続業務で「手待ち時間」が多い場合ですが、労基法では割増賃金に関して特例があると聞きました。ところで、賃金を1日いくらといった形で設定するうえで、実労働時間分を支払うような形にしたいのですが、最低賃金を考えると問題がありそうです。どのように考えればいいのでしょうか。【東京・I社】

A

許可受けて割増不要に 最低賃金は「減額特例」も

 通常の労働者と比較して労働密度が疎である者について、労基法は労働時間、休憩、休日の規定の適用を除外しています。法41条3号では、「監視又は断続的労働の従事する者」を規定しています。対象となる範囲には、本来の勤務がこれに該当する者と、宿日直勤務でこれに該当する者に分けられます(労基法コンメンタール)。前者はさらに、監視に従事する者と断続的労働に従事する者の二種類に分けられます。本欄では、前者の本来の業務として従事する者という前提で考えてみます。

 本件は2種類の「許可」があることに…

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2021.03.12 【労働基準法】

割賃と二重計算が必要に? 深夜手当増設を検討 除外項目では示されず

キーワード:
  • 割増賃金
  • 深夜業
  • 賃金関係
Q

 当社では、昼勤と夜勤の2交替制を採っています。労組サイドから、夜勤手当の増設要求があり、社内で検討しています。1勤務当たりいくらという定額の手当を設けた場合、それが深夜割増に跳ね返るのではないか、という点を心配しています。割増計算の除外賃金項目の中に深夜手当は含まれていませんが、「二重計算」は不合理です。どのように考えれば良いのでしょうか。【高知・T社】

A

昼間の所定労働分が基礎

 深夜(午後10時から翌朝5時まで)に働かせた場合、使用者は「通常の労働時間の賃金の2割5分以上の率で計算した割増賃金」を支払う義務を負います(労基法37条4項)。

 深夜割増については、「たとえ所定労働時間内でも支払わなければならないことはいうまでもない」とされています。その一方で、「深夜労働が所定労働時間であるときは、加給すべき賃金額は計算額の2割5分以上をもって足りる」と解されています(昭23・7・10基発996号)。

 貴社でも、…

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2021.03.10 【労働基準法】

「解雇制限」に抵触するか 懲戒発覚も労災休業中

キーワード:
  • 休業補償
  • 労災
  • 解雇
  • 賃金関係
Q

 ケガにより労災の休業補償給付を受給している従業員ですが、過去の懲戒事由が発覚しました。本人の重大な責に帰すべき事由があっても解雇することは労基法の解雇制限に抵触するのでしょうか。打切補償というのがあるそうですが、どのような給付でしょうか。【和歌山・N社】

A

本人の責あっても不可 打切補償なら1200日分

 使用者は、労働者が業務上の傷病により療養のために休業する期間およびその後30日間は、解雇してはならないとしています(労基法19条)。法19条には例外があり、使用者が、法81条の規定によって打切補償を支払う場合または天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合には、この限りでないとあります。天災事変等の場合は、その事由の存否について所轄労基署の認定を受けるべきとしています。

 打切補償に関する法81条では、法75条の療養補償を受ける労働者が、療養開始後3年を経過しても傷病が治らない場合においては、使用者は打切補償を行い、その後はこの法律の規定による補償を行わなくてもよい、としています。…

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2021.02.25 【労働基準法】

賃金の前払いが必要に!? 退職時「金品」請求され

キーワード:
  • 賃金関係
  • 退職
  • 退職金
Q

 退職する際に上司とちょっとしたいざこざがあって突然退職した元従業員から、賃金を支払うよう請求がありました。元従業員は、労基法23条には金品の返還の条文があると主張します。ここでいう退職というのは例えば、自己都合や会社都合など何らか条件のようなものはないのでしょうか。【新潟・C社】

A

解雇など離職理由問わず 原則は働いた部分のみ

 月給制で働く正社員であれば、各月に賃金締切日や賃金支払日を設けるというのが一般的でしょう。キリよく賃金締切日に退職すれば、次の賃金支払日に支払うことで通常問題になるようなことはあまり考えられません。

 労働者が主張する労基法23条1項および2項は、金品の返還について規定しています。条文を確認してみましょう。1項では、…

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2021.02.10 【労働基準法】

平日金曜日が40時間超!? 副業として日曜日に働く

キーワード:
  • 副業・兼業
  • 割増賃金
  • 賃金関係
Q

 当社の所定労働日は月曜日から金曜日の週5日、1日の所定労働時間は8時間です。ある従業員から副業・兼業の届出が出されました。働くのは「日曜日のみ」の予定です。割増賃金の支払いは副業先にあると思っていたのですが、週の起算日が日曜日のときに、そこから時間を通算することとの関係で混乱しています。どのように考えればいいのでしょうか。【京都・N社】

A

本業の「時間外」でない 休日規定も通算対象外

 労基法38条1項において労働時間は、事業場を異にする場合においても、労働時間に関する規定の適用は通算するとしています。事業場を異にするとは、同じ事業主の場合はもちろん、異にする場合も含みます(昭23・5・14基発769号)。

 副業・兼業の場合に通算規定をどのように解釈するかに関して、通達(令2・9・1基発0901第3号)やガイドライン(令2・9改定)が示されています。

 副業の開始前のタイミングでは、自ら(本業)の事業場における所定労働時間と、…

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