労経ファイル 2015年8月1日 第619号

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巻頭資料

厚生労働省「雇用紛争事案の比較分析」

雇用終了をめぐる争いで、労働局のあっせん、労働審判、民事訴訟の和解のいずれの事案でも金銭解決率は9割を超える――厚生労働省が労働政策研究・研修機構に委託した比較分析研究で明らかになった。政府がめざす「予見可能性の高い紛争解決システムの構築」の検討資料とするため実施したもので、解決金額はあっせんの半分近くが15万円以下、労働審判の半分以上が100万円超、和解は労働審判の2倍ほどとなっており、労働者の勤続年数や月収などとのクロス集計も行っている。本資料のうち最重要部分である「各労働紛争解決制度における解決金額の実態」に絞って収録した。

提言・要望

経済産業省「中小企業等の人材確保・育成に向けた提言」

求人倍率が1倍を超え人手不足感が強まる元、経済産業省は「中小企業・小規模事業者における人材確保・育成に向けた政策提言」をまとめた。事業所への実態調査やヒアリング調査を通じて強み・弱みを分析し、人材の確保・定着・育成に関する“要諦”を示した。共通して指摘するのは「コミュニケーション」の重要性で、内定者や従業員への緻密なコンタクトが内定辞退や離職を防ぎ、人材確保に有効とした。消極的とみられる人材育成面では、中期的な計画による実践効果を指摘しつつ、複数の企業連携による取組も促した。女性人材や外国人人材などの活用も推奨しているが、ヒアリングによる企業事例が参考になる。

行政資料

厚生労働省「平成26年度過労死等の労災補償状況」

精神障害に関する労災補償の支給決定件数が前年度比61件増えて497件となり、過去最多を記録――厚生労働省の「過労死等の労災補償状況」で明らかになった。業種別では製造業、卸売・小売業で多発しており、職種別では専門的・技術的職業従事者が100件を超えている。「悲惨な事故や災害の体験・目撃」が72件で最多で、「(ひどい)嫌がらせ・いじめ」が69件で続いている。一方、脳・心臓疾患関係では、請求件数が3年連続で、支給決定件数も2年連続で減少した。1か月80時間以上の時間外労働が支給決定件数の90%近くを占めるほか、3分の1強は輸送・機械運転従事者、それも大半が自動車運転従事者で、対策の強化が求められるところである。

調査資料

厚生労働省「平成26年労使コミュニケーション調査」

5年ごとに実施する厚生労働省の労使コミュニケーション調査(平成26年)では、労使関係が安定的とする事業所が9割近くを占めた。反面、意思疎通が良好とする労働者は半数を超えた程度で、労使の認識には差が生じている。重視するテーマとしては、事業所では業務改善(75.3%)や職場の人間関係(65.1%)で、労働者もそれぞれ51.7%、60.8%で、ほぼ同様な問題意識を有している。

厚生労働広報

改正金商法施行に伴う厚労省関係省令整備省令・通達

賃金の銀行振り込みと同様に、金融商品取引法の第一種金融商品取引業である証券会社等の証券投資信託(預り金)への払い込みも、労基則第7条の2で認められている。今回、金商法が改正され、第一種金融商品取引業にインターネットを通じたいわゆる「クラウドファンディング」が加えられた。しかし証券会社等に比べ資産の安全性が低く、労働者の賃金の払込み先としてはふさわしくないとの判断から、労基則第7条の2で「第一種少額電子募集取扱業者」を除外した。平成27年5月29日から施行されている。

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