労経ファイル 2018年2月1日 第649号

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巻頭資料

厚労省「「柔軟な働き方に関する検討会報告」

厚生労働省は、「柔軟な働き方に関する検討会」報告をまとめた。同報告を踏まえ、今後、雇用型テレワーク、自営型テレワーク、副業・兼業のガイドライン等の策定・改定を行い、柔軟な働き方の普及促進や環境整備を図っていく。テレワークガイドライン案では、在宅勤務の際に問題となる「中抜け時間」に関し、労使協定を締結すれば、時間単位の年休として取り扱うことも考えられるとした。新たな技術の開発、オープンイノベーションや起業の手段、第2の人生の準備として有効とされる「副業・兼業」については、自社業務への支障にならないよう、内容を申請・届出させる案を示した。モデル就業規則の改定においては、「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」を削除し、届出制とする案を提示した。

提言・要望

日本生産性本部「グローバル化の中のコミュニケーション能力」

日本生産性本部は、第3期人と経営フォーラム報告書「グローバル化の中のコミュニケーション能力~産業界の視点で考える『これからの日本・日本人のあり方』」を発表した。環境変化に対応し新たな価値を創造するため、「同質価値」から「異質価値」を前提としたコミュニケーション能力を磨くことが重要として、企業、教育機関、政府に求められるポイントを整理。グローバル人材育成へ、教育機関には、ディベート教育やアクティブ・ラーニングなどの導入を、企業には、〝自論〟形成力を考慮するなど採用基準の変革、キャリア採用枠の拡大等の採用方法の変更、産学連携の教育プログラム開発などを求めた。

調査資料

厚労省「平成29年賃金引上げ等の実態調査」

平成29年の1人平均賃金の改定額は5627円(前年5176円)、改定率は2.0%(同1.9%)で、いずれも前年を上回った。定昇を「行った・行う」企業割合は、一般職77.5%で前年より0.9P減少したものの、管理職は69.0%で前年を0.9P上回る。ベア実施率は、一般職26.8%、管理職22.9%で、ともに前年比増となった。賃金の決定に当たり重視した要素は「企業の業績」55.0%で最も多い。

厚労省「平成29年就労条件総合調査」

厚労省「平成29年就労条件総合調査」で、年休取得率が49.4%となり前年(48.7%)より微増したことが分かった。新項目である「勤務間インターバル制度」の導入状況は、「導入している」が1.4%、「導入を予定・検討」が5.1%となっている。産業別にみると、「運輸業,郵便業」が高い。一律定年制を定めている企業のうち、「65歳以上」としている企業割合が17.8%(前年16.1%)に上昇。

行政資料

国交省「平成29年度下請取引等実態調査結果」

国土交通省および中小企業庁では、建設業法第31条第1項および第42条第1項の規定に基づき、建設工事における下請取引の適正化を図るため毎年実施している下請取引等実態調査の平成29年度集計結果をまとめた。建設工事を下請負人に発注したことのある建設業者8976者が回答すべき調査項目について、不適正な回答の場合是正指導対象となる27項目のうち、約8割となる21項目で昨年度より適正回答率が増加した。ただし、書面で提出させているなど「見積決定方法」(98.4%)は高い一方、「見積提示内容」(20.6%)など、必要な項目を全て提示していない業者が多いことも明らかに。人手不足により技能労働者の賃金を引き上げた業者は10.2P増

厚生労働広報

「社労士の電子申請手続き関係~労基法・安衛法の改正施行規則等」

社労士の電子申請手続きに関する①労基法と②安衛法の施行規則改正が公布された(①厚生労働省令第26号、②厚生労働省令第27号=平成29年11月27日交付、12月1日施行)。新設された条文では、社労士が届出等を使用者に代わって行う場合、改正後は「使用者の職務を代行する契約を締結していることにつき証明することができる電磁的記録を届出等と併せて送信することをもって」、使用者の電子署名・電子署名証明書を省略できるとしている。各種書式の電子申請率が低迷している現状に対応する措置。本欄では、施行通達と②の関連規則も併載。

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労経ファイル 第649号 (2018年02月01日号)

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