労経ファイル 2014年7月1日 第606号

巻頭資料

厚生労働省「障害者差別禁止指針等研究会報告書」

改正障害者雇用促進法の差別禁止指針・合理的配慮指針に盛り込む内容を検討した「指針の在り方に関する研究会」(座長:山川隆一東京大学大学院法学政治学研究科教授)が報告書をまとめた。差別禁止指針は全ての雇用ステージを対象に、障害者を理由とする排除や不利な条件設定が該当するとし、能力の適正評価の結果による異なる扱いは「差別に当たらない事項」とした。また、「均等な機会の確保」と「障害者の能力発揮」の支障となる事情の改善措置を「合理的配慮」と位置付け、指針では障害の種別ごとに対応措置を事例として示すよう指摘し、同配慮義務から除外する「過重な負担」判断は、事業活動への影響度、実現困難度、費用・負担の程度などを総合的に勘案し個別判断することが適当としている。

 提言・要望

企業活力研究所「若者の能力開発・能力発揮のあり方に関する提言」

企業活動のシンクタンク・企業活力研究所の人材研究会(委員長:内永ゆか子特定非営利活動法人ジャパン・ウィメンズ・イノベイティブ・ネットワーク理事長)は「企業活動の将来を担う若者の能力開発・能力発揮のあり方調査研究報告書」をまとめ、この中で若者育成に関する提言を行っている。グローバル競争に打ち勝つには、長期的視点で若者の隠された能力を発掘する必要性を指摘しつつ、成長実感・予感を確認できる機会や経験の量や質を最大化する機会などへの配慮を促した。人材像を明確化すること、コミュニケーションを通じて相互理解の深化や、支え合う体制の充実などを含め7つのポイントに集約している。

行政資料

厚生労働省「平成25年度個別労働紛争解決制度施行状況」

平成25年度に全国の労働局などに設置した総合労働相談コーナーで受け付けた相談件数は105万件で、前年度比1.6%減ながら6年連続で100万件の大台に乗ったまま。個別労働紛争に関する相談では、2年連続して「いじめ・嫌がらせ」がトップを占め、同事案に関する助言・指導の申出やあっせん申請件数も増加している。解雇事案が減少傾向を示す一方、自己都合退職をめぐるトラブルが5年連続して増えている。民事上の個別労働紛争事案として都道府県労働局長の助言・指導を通じて円満解決した解雇や労働条件引下げを巡る5事例と、紛争調整委員会によるあっせんで金銭解決した整理解雇やいじめ・嫌がらせに関する5事例も明らかにした。

調査資料

経団連「2013年6月度 定期賃金調査結果」
大卒総合職の標準者賃金は40歳で46万円の水準――経団連の「2013年6月度定期賃金調査結果」によるもので、55歳でピークの62万円となる。実際に支払われた月例賃金の平均は、製造業が41.8万円、非製造業が46.3万円で、景気回復を反映し所定外賃金が前者で2年連続、後者で3年連続の増加を示している。役職者賃金は部長で68.6万円、課長が52.5万円となっている。

厚生労働広報

 改正パート労働法・同公布通達

「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律」(平成26年法律第27号)が4月23日に公布された。改正内容は、通常の労働者と差別的取扱いが禁止される「通常の労働者と同視すべき短時間労働者」の要件から、「無期労働契約を締結している」を削除し、短時間労働者の待遇について、通常の労働者の待遇との相違は、「職務の内容、配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、不合理と認められるものであってはならない」との規定を新設するとともに、短時間労働者の雇用管理の改善等に関する措置の内容について、事業主の説明義務を規定化した。また、雇用管理改善措置違反に対する是正勧告に従わない場合の事業主名公表制度を創設した。施行期日は公布の日から1年を超えない範囲内で政令で定める日。改正法の解説を示した都道府県労働局長宛て通達も。 

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労経ファイル 第606号 (2014年07月01日号)

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