労経ファイル 2015年6月1日 第617号

巻頭資料

厚生労働省「ストレスチェック制度法令資料集」

厚生労働省は、平成27年12月に施行する「ストレスチェック制度」の運用に関する省令、告示、指針、通達を示した。労働者50人以上の事業者に、「ストレス要因」「ストレス反応」「周囲の支援」の3領域によるストレスチェックを、毎年1回、定期的な実施を義務付ける。検査実施者が必要と認めた高ストレスの労働者からの申出により、医師による面接指導の実施も義務付けた。さらに努力規定ではあるが、事業者は、検査実施者に検査結果の集団的(部や課単位)分析を求め、その結果により対象集団の労働者の心理的負荷を軽減する対策を講じるよう努めなければならない。

研究報告

経済産業省「女性の活躍推進の取組指針」

経済産業省の「素形材産業における女性の活躍推進に向けた検討委員会」(座長:武石恵美子法政大学キャリアデザイン学部教授)が取組指針を柱とする報告書をまとめた。鋳造業、鍛造業、金属プレス業、金型製造業など素材を成形加工するものづくりの基盤を支える産業での活躍推進策を探り、アンケート調査から「女性に適した業務がないという先入観」、「経営者の認識の欠如」、「製造現場、人事労務面の工夫の欠如」などを指摘したうえ、目指すべき方向性として「誰もが働きやすい職場環境の整備」、「適材適所での人材活躍」、「人材獲得の裾野拡大」の3視点を据え、取組方針としてマネジメント意識の改革など9つの改革案を提示した。中小企業の製造業にとって厳しくなっている人材確保策としても示唆に富む内容といえる。

行政資料

厚生労働省「平成27年度地方労働行政運営方針」

厚生労働省は平成27年度地方労働行政運営方針を都道府県労働局長に示した。行政の課題として、女性・若者・高年齢者等の人材力強化、安心して将来に希望をもって働くことのできる環境整備の2点を据えた。これを受けて労働基準行政の重点施策には、「法令に基づく最低限の労働条件の確保に加え、より良い労働条件の実現に向けた行政運営を行う」とし、地域の有力企業への働きかけなどを通じて「労働条件の向上に向けた総合的施策の推進」を掲げている。このほか4月施行の改正次世代法、改正パート労働法、有期雇用特措法のほか、12月施行予定の改正労働安全衛生法によるストレスチェック制度など、企業の雇用管理にかかわる多数の施策実施を予定している。

調査資料

厚生労働省「平成26年度能力開発基本調査」

厚生労働省の「平成26年度能力開発基本調査」(事業所調査)によると、人材育成に関し問題を抱える事業所割合は75.9%で、「指導人材の不足」が52.2%、「時間がない」が48.8%で、いずれも前年度調査より増えた。キャリア・コンサルティング実施割合は28.5%で、5ポイントも減少。能力評価で問題がある割合は53.7%で、前回より減ったが、「評価のばらつき」を問題視する割合が5ポイント増えている。

厚生労働広報

改正安衛法関係省令整備省令・ストレスチェック指針

平成26年6月25日に公布された労働安全衛生法の一部を改正する法律により、新たに設けられた「ストレスチェック制度」の具体的な内容や運用方法を定めた省令(労働安全衛生規則の一部改正)と、衛生委員会の役割、高ストレス者の選定方法、結果の通知方法と通知後の対応、面接指導結果に基づく就業上の措置に関する留意事項、集団ごとの集計・分析結果の活用方法、労働者に対する不利益取扱いの防止などについて定めた指針(心理的な負担の程度を把握するための検査及び面接指導の実施並びに面接指導結果に基づき事業者が講ずべき措置に関する指針)。これらの施行日、適用日は平成27年12月1日。
同省令には、法令に違反し、一定期間内に同様の重大な労働災害を複数の事業場において発生させた企業に対して、必要な再発防止対策について計画を作成するよう、厚生労働大臣が指示することができる「特別安全衛生改善計画」制度に関する規定も盛り込んでいる。計画作成指示に従わない場合などは企業名公表の対象となる。施行日は平成27年6月1日。

 

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労経ファイル 第617号 (2015年06月01日号)

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