『人事学望見』の連載記事

2021.01.14 【労働新聞】
【人事学望見】第1272回 合意による賃金相殺 労働者の自由な意思がカギ握る NEW

 労働者の賃金債権の放棄や合意による相殺は、労働者の自由な意思表示に基づく場合と認められる合理的な理由が、客観的に存在していたといえる場合には許される。しかしながら、判例の傾向をみると、黙示の合意の成立については慎重な姿勢をとり、認められにくい。 全額払原則 違反を免れる  賃金全額払いの原則と合意による相殺が争われたものに日新製鋼事件(……[続きを読む]

2021.01.07 【労働新聞】
【人事学望見】第1271回 年休権成立と全労働日 労基法上の権利を不就労扱いに

 年休取得に対する不利益取扱いは、その趣旨、目的、労働者が失う経済的利益の程度、年休取得に対する事実上の抑止力の強弱などを考慮して、年休権の行使を抑制し、労基法が労働者に年休を保障した趣旨を実質的に失わせる場合には違法となる。 公序反する取得抑止効果  経営状況が良好でないことの一因に従業員の稼働状況があるとしてトラブルになったことについ……[続きを読む]

2020.12.17 【労働新聞】
【人事学望見】第1270回 母性保護めぐる法規制 産前産後休業の欠勤扱いは無効

 男女雇用機会均等法の制定(85年)以降、労基法の女性に関する諸規制は年少者とは独立の章とされ、女性一般の保護を縮小・廃止し、妊産婦保護に純化していくことになった。均等法では、妊娠・出産等を理由とする不利益取扱い禁止が規定(9条)されるに至った(荒木尚志)。 出勤率90%以下賞与なし  最高裁まで争われたのは東朋学園事件(最一小判平15・……[続きを読む]

2020.12.10 【労働新聞】
【人事学望見】第1269回 有期雇用者の雇止めは 解雇権濫用法理とまったく同じ

 更新の期待がある有期雇用契約を使用者が終了させるためには、客観的、合理的な理由があり、かつ、更新拒絶が社会通念上も相当であることが求められる。この要件は、期間の定めのない社員(正社員)の解雇についてのルールを定めた労契法16条と同じ内容ということができる。 継続期待権侵害する行為  裁判例には、有期契約で更新を続けていた大学の職員に関係……[続きを読む]

2020.12.03 【労働新聞】
【人事学望見】第1268回 頭悩ます整理解雇の人選 酷過ぎる代償措置ない年齢基準

 整理解雇の4要素のうち最も頭を悩ますのが「対象者選定」だろう。その合理性について、客観的な基準である欠勤日数や規律違反などは数値で明らかになるからまだしも、「生活への影響」とか「企業再建への貢献」となると主観的要素が絡んで選定にクレームがつきやすい。 53歳以上の管理職にNG  外資系ではより微妙な問題が存在するのは当然。ヴァリグ日本支……[続きを読む]

年月アーカイブ

ページトップ