『裁判例が語る安全衛生最新事情』の連載記事

2024.04.26 【安全スタッフ】
【裁判例が語る安全衛生最新事情】第439回 いわきオール・宇徳等事件① 不整脈で死亡に過重労働認める 福島地裁いわき支部令和3年3月30日判決 NEW

Ⅰ 事件の概要  被告Y5社の所有する福島第一原子力発電所の構内の車両整備工場では、Y5社はその車両整備工場の運営をY4社に委託しており、Y4社は、さらにその車両整備業務をY3社に委託していた。  亡Aは平成24年3月にY3社と労働契約を締結し、その車両工場で勤務しており、Y3社の代表取締役社長が被告Y1であり、取締役総務担当が被告Y2で……[続きを読む]

2024.04.10 【安全スタッフ】
【裁判例が語る安全衛生最新事情】第438回 日本冷熱工業事件 当時の知見踏まえ予見可能性認めず 長崎地裁令和4年12月6日判決

Ⅰ 事件の概要  亡Aは、昭和37年1月10日から同年12月29日まで被告Y社に雇用され、その後、転職したが、平成17年10月に胸膜中皮腫と診断され、同20年11月に死亡した。Y社は、断熱材、保温材などの販売を目的とする会社である。Y社には関連会社があり、その会社はM町に工場を有し、熱管理関係工事、設計、施工、資材の販売などを目的として営……[続きを読む]

2024.03.27 【安全スタッフ】
【裁判例が語る安全衛生最新事情】第437回 三菱重工業長崎造船所事件 下請労働者にも安全配慮義務負う 長崎地裁令和4年11月7日判決

Ⅰ 事件の概要  被告Y社は、A造船所を設営する会社である。原告らは30人であるが、Y社または下請会社、孫請会社の従業員としてA造船所で労務に従事していた者とその相続人らである。  労務に従事した者たちは、けい肺または石綿肺などのじん肺などにり患したとして、Y社に対して安全配慮義務違反または不法行為に基づき、損害賠償請求訴訟を提起した。……[続きを読む]

2024.03.12 【安全スタッフ】
【裁判例が語る安全衛生最新事情】第436回 青森三菱ふそう自動車販売事件② 客観的資料乏しいが長時間労働推認 仙台高裁令和2年1月28日判決

Ⅰ 事件の概要  亡Aは、平成27年4月1日に被告Y社に雇用され、自動車整備作業に従事していたが、平成28年5月9日に首つり自殺した。原告X1はその父親、原告X2はその母親である。  被告Y社は、自動車の仕入販売および修理などを目的とする株式会社であり、八戸市内に営業所を有していた。その営業所の所長はB、上司が課長代理のCであった。  X……[続きを読む]

2024.02.27 【安全スタッフ】
【裁判例が語る安全衛生最新事情】第435回 青森三菱ふそう自動車販売事件① 自殺に直結する長時間労働を否定 青森地裁八戸支部平成30年2月14日判決

Ⅰ 事件の概要  亡Aは、平成27年4月1日にY社に雇用され、自動車整備作業に従事していたが、平成28年5月9日に首つり自殺した。原告X1はその父親、原告X2はその母親である。  被告Y社は、自動車の仕入販売および修理などを目的とする株式会社であり、八戸市内に営業所を有していた。その営業所の所長はB、上司が課長代理Cであった。  X1らは……[続きを読む]

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