【実務に活かす!労働判例のていねいな読み方】第3回 「要件」満たす「事実」を読み取ろう!(1)/藤川 久昭

2013.07.15 【労働新聞】

曖昧な要件が多い 関連事実を抜き出す

1 「事実」の読み取り方

 今回と次回では、法的ルールとして、要件・効果を抜き出した上で、「要件」を満たす「事実」の読み取り方について説明する。それでは、なぜ「事実」を読み取る必要があるのか?具体例を挙げよう。例えば、出向に関する労働契約法14条は、「使用者が労働者に出向を命ずることができる場合において、当該出向の命令が、その必要性、対象労働者の選定に係る事情その他の事情に照らして、その権利を濫用したものと認められる場合には、当該命令は、無効とする」とある。

 本条によれば、出向が有効であるために、①「出向を命じることができる場合」であること、②「権利を濫用した」と認められないこと、という要件が必要である。しかし…

筆者:青山学院大学法学部 教授 ㈱DeNA 監査役 弁護士 藤川 久昭

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掲載 : 労働新聞 平成25年7月15日第2929号11面

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