【実務に活かす!労働判例のていねいな読み方】第20回 調査官解説から読み取る(1)/藤川 久昭

2013.11.25 【労働新聞】

積極的に活用すべし 判決で不明の場合を例に

1 はじめに

 本連載では、これまでも、最高裁の「調査官解説」に言及してきた。それでは、調査官解説とは何か?それは、分かりやすく言えば、最高裁判決のうち、理論的にも実務的にも、極めて重要だと思われるものについて、最高裁判決の考え方の背景、当該判決に関わる判例・裁判例・学説の状況、判決を扱うときの留意点などについて、解説がなされたものである。もちろん、調査官解説で示された見解・解説などは、最高裁としての公式のものではない。例えば、判決そのものの解説について、「判決が…という考え方を示したのは…からだと思われる」などという婉曲的な言い方でなされていることがほとんどである。

 しかし、出された最高裁判決の前提となったと思われる各種資料を渉猟しつくした上での解説であること、最高裁調査官という極めて優秀な司法エリートによって書かれたものであることから、その「価値」は極めて高く、裁判実務的にも尊重されている(はずである)。したがって、すべてを語らないことの多い、日本の最高裁判決を読むためには、極めて重要なのである。そこで今回からは、調査官解説から読み取るという作業を、みなさんと一緒に行いたい。…

筆者:青山学院大学法学部 教授 ㈱DeNA 監査役 弁護士 藤川 久昭

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掲載 : 労働新聞 平成25年11月25日第2946号11面

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