【実務に活かす!労働判例のていねいな読み方】第16回 「特段の事情」を読み取る(1)/藤川 久昭

2013.10.28 【労働新聞】

基礎付ける事実とは 2つの最高裁判決を例に

1 はじめに

 これまで本連載を読んでいただいて、判例・裁判例では、抽象的な要件が数多く使用されていることが理解できたと思う。その中でも最たるものが「特段の事情」であると私は思う。権利濫用、信義則も確かに抽象的である(これらの読み方も、今後取り上げる予定である)。しかし、これらについては、濫用される「権利」と「やり過ぎ度」、信義則が問われる「状況」と「努力」という歯止めがないわけではない。一方で「特段の事情」は、法的ルールによればある「結論」になるのに、そうならない場合があることを示すものである。…

筆者:青山学院大学法学部 教授 ㈱DeNA 監査役 弁護士 藤川 久昭

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掲載 : 労働新聞 平成25年10月28日第2942号11面

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