【提言 これからの雇用・労働法制】第19回 解雇について(下) 法改正も選択肢に 打切補償問わない制度へ/小嶌 典明

2015.05.25 【労働新聞】

東芝事件と素朴な疑問

 地位の確認と賃金の支払い。解雇無効とする地裁判決では、この両者がワンセットになる。

1 原告が、被告に対し、雇用契約上の権利を有する地位にあることを確認する。
2 被告は、原告に対し、平成○○年○○月から本判決確定の日まで、毎月○○日限り月額○○万○○○○円の割合による金員を支払え。

 典型的な判決主文(訴訟費用の負担等について述べる第3項以下は省略)を示せば、およそこのようになろう。主文第2項は、民法536条2項を根拠とするが、要するに「解雇されていなければ働くことができた。だから、解雇期間中の賃金を支払え」ということだと説明すると、大方の学生は納得する。

 しかし、その前提が崩れれば当然話は違ってくる。…

筆者:大阪大学大学院法学研究科 教授 小嶌 典明

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掲載 : 労働新聞 平成27年5月25日第3018号4面

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