【実務に活かす!労働判例のていねいな読み方】第12回 原審判決と比べて読む(2)/藤川 久昭

2013.09.23 【労働新聞】

地裁と高裁の比較 結論が異なる理由検討

1 今回の狙い

 前回に引き続き、原審判決と比べて読むというやり方について説明し、みなさんにその重要性を感じていただく。前回は、最高裁判決の正確な理解には、高裁判決を踏まえる必要があるという観点を強調した。みなさんは、そのことに加えて、最高裁判決と高裁判決で、損害賠償額の減額割合と、それが認められる要素について、結論が分かれていることに気付かれたと思う。このように、同一事案であっても、地裁、高裁、最高裁で結論が分かれることは(当然ながら)、よくあることなのである。

 そこで今回は、地裁と高裁で結論が分かれたものを取り上げる。具体的には、第3回でも紹介した渡邉金属運輸(保全異議)事件について、整理解雇を無効だとした地裁決定(宇都宮地裁栃木支決平成22年2月19日労経速2074号37頁)と高裁決定(東京高決平成22年5月21日労判1013号82頁)を取り上げる。…

筆者:青山学院大学法学部 教授 ㈱DeNA 監査役 弁護士 藤川 久昭

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掲載 : 労働新聞 平成25年9月23日第2938号11面

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