【元監督官が明かす!!送検・監督のリスク管理 事例徹底分析】第25回 熱中症 塩と飲料水が必須 摂取できるよう備え付け/西脇 巧

2021.04.01 【労働新聞】
  • TL
  • クリップしました

    クリップを外しました

    これ以上クリップできません

    クリップ数が上限数の100に達しているため、クリップできませんでした。クリップ数を減らしてから再度クリップ願います。

    マイクリップ一覧へ

    申し訳ございません

    クリップの操作を受け付けることができませんでした。しばらく時間をおいてから再度お試し願います。

WBGT値31度以上なら危険域

 熱中症とは、高温多湿な環境下で、体内の水分や塩分のバランスが崩れ、あるいは、体内の調整機能が阻害されるなどして発症する障害の総称をいう。職場で発生した場合には、業務上の疾病(労基則第35条別表第1の2第2号の8)に該当し、労働災害の対象となり得る。事業者が法令で定められた対策を怠れば、表1のように労働基準監督署により司法事件として送検される可能性がある。

表1 送検事例

【事例Ⅰ】
 建設業を営む法人および代表者を送検した事案。従業員に個人住宅のベランダ改修工事を行わせる際に、当該場所は多量の発汗を伴う作業場であったにもかかわらず、塩と飲料水を備え付けていなかった。当日の12時半の気温は、33.2度で、当該従業員が熱中症により死亡している。

【事例Ⅱ】
 警備業を営む法人および代表者を送検した事案。従業員に工事現場で交通安全誘導警備を行わせる際、当該場所は、多量の発汗を伴う作業場であったにもかかわらず、塩と飲料水を備え付けていなかった。当日の気温は30度を超えており、当該従業員が熱中症により死亡している。

 労働安全衛生法(以下「安衛法」)は、「事業者は、多量の発汗を伴う作業場において、労働者に与えるために、塩および飲料水を備えなければならない」と定めている(安衛法第22条2号、安衛則第517条)。本条での構成要件は、①多量の発汗を伴うこと、②作業場であること、③塩および飲料水を備え付けなければならないことである。

 ①の要件は、…

筆者:TMI総合法律事務所 弁護士 西脇 巧

この記事の全文は、労働新聞の定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら

労働新聞電子版へログイン

労働新聞電子版は労働新聞購読者専用のサービスです。

詳しくは労働新聞・安全スタッフ電子版のご案内をご覧ください。

令和3年4月12日第3300号11面 掲載

あわせて読みたい

ページトップ