【フォーカス】東京反訳/業務委託契約進める 集合研修開きスキル向上

2017.02.22 【労働新聞 フォーカス・企業事例】
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得意分野など年1回尋ねる

 リライターが在宅で仕事することを考慮し、少なくとも年に1度は研修会を開く。昨年は『記者ハンドブック』という書籍を活用した研修を実施。一昨年は業界の第一人者を講師に招き、音声起こしの俗説を検証した。

 毎回30~40人は参加する。北海道や九州に住む人も駆け付ける。互いに質問をし合い、議論を重ねる。会を終えると、参加無料の懇親会を行う。吉田社長以下、役員や社員が参加し、リライターを囲み、話し合う。

 「今はクラウドワークスが浸透し、メールのやり取りだけで仕事が成立する時代。私たちはリライターと直接会い、話し合う場を可能な限りつくりたい」(吉田社長)。毎年暮れには、忘年会を開く。全国から40人ほどのリライターが参加し、1年間の仕事や今後のことなども胸襟を開き、語り合う。

 吉田社長と田中常務は、業務委託であるリライターを戦力にしていくポイントの1つとして”人と人との心のつながり”を挙げる。「この仕事は、あなたしかできる人がいないので、是非引き受けてほしい。電話で、このように頼むこともしてきた。双方の心と心がつながるようにすることが大切」(田中常務)。

 年に1度は、すべてのリライターを対象にアンケートを行う。得意分野や関心が強い分野、今後かかわっていきたい分野、特技や技能、保有資格、希望する収入などを尋ねる。結果を集計し、対策を考える。

 田中常務によると、本人の志向と重なる分野、得意分野などの案件を依頼できるようにしていくことも、定着・戦力化では大切だという。

 リライターの特技や技能、保有資格などが生きる仕事を受注できるようにもしている。とくに動画撮影や編集、写真撮影、データ入力、英語をはじめとした外国語の翻訳、編集・原稿作成などである。

 2人は、定着・戦力化をさらにきめ細かなものにしていきたいと考えている。早急に取り組みたいことの1つは、リライターが高齢化したときに備え、ベテランにふさわしい仕事をつくることである。他のリライターが作成した原稿のチェックなどを想定している。

 もう1つは、仕事の評価に基づくA~Kのランク分けなどを含めた結果を、本人へどのように開示し、伝えていくかを挙げる。

 「きちんとした評価が、本人のキャリアアップにつながるようにしていきたい」。吉田社長の強い思いでもある。

平成29年2月20日第3101号15面 掲載

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