『男性育休推進で再考する 労働者の自律的なキャリア形成』の連載記事

2023.09.21 【労働新聞】
【男性育休推進で再考する 労働者の自律的なキャリア形成】最終回 社会経済再生の一手 就労中断「当たり前」に 学び直しなどもしやすく/諏訪 康雄

人的資本開示が主流に  有価証券報告書に、男性の育児休業取得率や管理職に占める女性の割合などが記載され始めた。改正育介法や人的資本重視の流れを受けたものだ。主要大企業における雇用状況の一端が「見える化」されつつある。  たとえば、丸井グループは男性の育休取得率が110.3%(育休等と育児目的休暇の取得率)と管理職に占める女性の割合が18.……[続きを読む]

2023.09.14 【労働新聞】
【男性育休推進で再考する 労働者の自律的なキャリア形成】第7回 質的側面の改善 取らせる「だけ」は悪手 家庭での戦力化も支援を/諏訪 康雄

「仕事か家族か」の葛藤  1988年、日本プロ野球で2年連続三冠王など多くの記録を残したランディ・バース選手(阪神タイガース)はシーズンの最中、水頭症や脳腫瘍の疑いで手術する子に付き添うため、かなりの期間の帰国を望んだ。結局、球団側からの契約解除に至るが、「仕事優先か家族責任か」の葛藤は当時、世間を大いににぎわせた。仕事優先を求める声も高……[続きを読む]

2023.09.07 【労働新聞】
【男性育休推進で再考する 労働者の自律的なキャリア形成】第6回 若手の意識変化への対応 怠れば人材確保厳しく 同僚へのしわ寄せ防止を/諏訪 康雄

制度充実も取得率低く  「出る杭は打たれる」から、「無事これ名馬」に徹し、「長いものには巻かれろ」と無難に過ごすことが賢明だとされる社会では、物事の変革が容易に進まない。リスク回避の傾向が強く(山岸俊男他『リスクに背を向ける日本人』講談社現代新書)、自分からは何もしないほうが得だとの「消極的利己主義」がはびこるといわれている(太田肇『何も……[続きを読む]

2023.08.31 【労働新聞】
【男性育休推進で再考する 労働者の自律的なキャリア形成】第5回 職場復帰をめぐる問題 「女性と同じ」には反感 期間で同僚の態度が変化/諏訪 康雄

数日なら7割が好意的  男性が育児休業を取るとき、その期間の長さにより、職場の認識は異なってくる(別図=パーソル総合研究所「男性育休に関する定量調査」2023年)。  数日間程度なら、同僚も上司も7割ほどが「取ってほしい」という姿勢を示してくれるらしい。時代はここまで来た。だが、取得期間が長引くにつれ、理解の姿勢は落ちていく。多くの女性と……[続きを読む]

2023.08.24 【労働新聞】
【男性育休推進で再考する 労働者の自律的なキャリア形成】第4回 職場のいじめ・嫌がらせ 女性には良い環境でも 取得男性5人に1人被害/諏訪 康雄

転職市場でのクチコミ  就職や転職の際に参照されるオープンワーク社の「社員による会社評価」。こんな書込みの企業があった(8月9日閲覧)。「売上げ数値だけで昇進させるので、人間性を問われる機会がなく、経営に問題が出ている」(男性元社員・2019年)、「女性が長期間働くには向かない仕事かと思います。産前産後休業、育児休業制度もありましたが社内……[続きを読む]

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