【いただきまぁす】そばか、そば湯か/中山 美鈴
2012.10.22
【労働新聞】
焼酎は水で割るなら山の名水、湯ならばそば湯割りはいいものです。とろんとしたそば湯で焼酎の角がとれ、まろやかな味になり、酔い心地はやさしいものとなります。
私はそば屋で出てくるそば湯にはそばつゆは加えません。そのままをお茶代わりに飲むほどに、そば湯が好きなのです。そば湯は薄すぎてはバカみたいで、どろどろに濃くてもまた飲みづらいものです。やわらかな鼠色に濁ったくらいをそば猪口で味わうのがいい。そして、清らかな水で茹でれば、そば湯の旨さは最上のものとなります。そば処が水の旨い山や高原地帯にあるのは自然なことなのかもしれません。…
筆者:食文化研究家 中山 美鈴
この記事の全文は、労働新聞の定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら
この連載を見る:
平成24年10月22日第2893号7面 掲載