【いただきまぁす】茶碗蒸しはメインディッシュで/中山 美鈴
2012.01.30
【労働新聞】
寒い夜、ふと食べたくなるものに茶碗蒸しがあります。正月料理の残りの祝海老、煮〆の椎茸、蒲鉾、お餅。これだけあれば、あとは銀杏、青菜など入れれば、もう満点。だから、おせち明けに最初につくったのが、茶碗蒸しなのでした。
なぜか、あれこれとわざわざ材料を買い揃えるより、こうやってたまたまあるものが幾つか揃ったという、それが食べ時で、私にとっての「茶碗蒸し日和」なのです。
昆布と鰹節でだしをとって、溶いた卵を混ぜ合わせ、塩と薄口しょうゆで味を整えて、だしの効いた吸い物を兼ねていただいている、という風に仕立てます。…
筆者:食文化研究家 中山 美鈴
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平成24年1月30日第2858号7面 掲載