【追跡レポ】メディカル・ケア・サービス/早期施設長育成コース 4つのOJTを展開

2013.03.18 【労働新聞】
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介護知識に経営視点も チューターがサポート

 認知症の高齢者向けグループホーム施設を運営するメディカル・ケア・サービス㈱(さいたま市大宮区、高橋誠一社長、従業員・連結3800人)では、2011年度から「早期ホーム(施設)長育成コース」を新設した。優れた育成者の元で、統一理念に沿って集中的に幅広い経験を積ませることにより、新卒入社後3年間で施設運営の責任者であるホーム長に育てる。「ホーム長」「現場リーダー」「事務担当」「本社新卒戦略部」の『4分野でのOJT』を順に展開。OJTを担当するホーム長などが、チューターとして成長をサポートする。

将来像描けるシステム構築

 同社は、埼玉県を中心に全国24都道府県185カ所で認知症の高齢者向け施設を運営している。1フロア最大9人までの少人数制のグループホーム方式で、家族的な安心感のある生活空間を提供する。

 今後も年間10~15棟の開設を予定しており、優秀な人材の確保と育成が課題となっていた。

 同社では、年間50人程度を採用。多くの職員を地域限定型として採用しており、5~6年をかけて適任者をホーム長に就任させていたが、育成方法が確立されておらず、指導のばらつきもみられた。

 そこで、2011年度から新設したのが全国転勤型のソーシャル・クリエイティブ・コース(早期ホーム長育成コース)。入社4年目でホーム長(ホームリーダー=HL)になるためのキャリコースであり、3年目からは、フロアごとのグループ単位(ユニット)の責任者であるユニット長(ユニットリーダー=UL)として次期生の育成も担う。

 10年後を見据えた指導層の育成プログラムといえる。「将来像がみえない」と離職に走る若者に成長の道筋を示し、早期離職への歯止めになることも期待。

 育成レベル統一に向けて、トップレベルのホーム運営を実現している育成担当による専門チームを結成。OJT特化型の体制を構築し、各担当に付いてグループホーム運営のノウハウを徹底理解させることとした。

 入居者の介護をはじめ、スタッフのモチベーションアップ、スキルアップサポート、適正な収支管理のあり方、営業活動など運営のすべてを学ぶ。現在、1期生5人、2期生6人が同コースで研鑽を積んでいる。

 3年間のプログラムの1年目は、介護者としてのマインドづくりに力を注ぐ。現場で介護業務に携わりながら、ホーム長から徹底的に、同社の介護の考え方について薫陶を受ける。

 育成期間中、その時々の担当者がチューターとなって指導に当たるが、研修生は、その日に何を感じたのか、毎日帰りがけにメールで伝えることになっている。「これは自分と向き合うための時間」と本社研修でチューター役を務める経営企画本部新卒戦略部の沖山一孝副部長。

 研修生は自分に宛てた日記のつもりで「私はこう感じた」と記す。単なる指摘事項は日中の業務指導のなかで実施済みであり、チューターのフィードバックは共感できる姿勢を示すのみ。ただし、本人の考え方が会社理念から外れていると思った時は、メールでなく口頭でポイントを直接指摘するという。

敬老会の行事では楽しませることに集中する

 相手に寄り添う、利用者第一の姿勢など介護の専門職として必要な考え方・姿勢を徹底することに時間をかける。利用者と家族の思いを感じる、感性をくみ取ることが重要で、そのための意識付けを行う作業ともいえる。「人としての素地を磨く」と沖山さん。

 研修の舞台として、模範的な施設と経営に課題を抱えている施設の両方を経験させるのも特徴だ。様ざまな要因があり、ホーム運営の難しさを実感する。

平成25年3月18日第2913号15面 掲載

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