【人事学望見】第1238回 退職勧奨の有効性探る 反発考慮し多角的対応功を奏す

2020.04.16 【労働新聞】
  • list
  • クリップしました

    クリップを外しました

    これ以上クリップできません

    クリップ数が上限数の100に達しているため、クリップできませんでした。クリップ数を減らしてから再度クリップ願います。

    マイクリップ一覧へ

    申し訳ございません

    クリップの操作を受け付けることができませんでした。しばらく時間をおいてから再度お試し願います。

闇打まがいはご法度です…

 解雇に至る前に退職勧奨が行われることが多い。退職は、あくまで労働者個人の意思に基づいて成立するものであり、繰り返し、執拗で半強制的な退職勧奨は違法であり、退職の勧めを拒否した者に対する不利益な措置も違法とされる。ただし、解雇ではないため様相は複雑だ。

上積退職金 再就職も支援

 退職勧奨に対して、はっきり拒絶することなく、消極的な意思を表明している労働者に再検討を求めて争いになったのが日本アイ・ビー・エム事件(東京地判平23・12・28)である。

事件のあらまし

 Y社では、平成4年以降、継続的に任意退職者を募るプログラムを実施してきた。平成20年、企業業績が芳しくなかったこともあって、大規模な任意退職者募集のための特別支援プログラム(RAプログラム)を立案した。

 その内容は、所定の退職金に加えて、月額給与の15カ月分の支給、自ら選択した再就職支援会社から再就職支援を受けるというものだった。対象は、業績の低い従業員、とくにボトム15%として特定された社員のうちIBMグループ外にキャリアを探してほしい社員を基本としていた。RAの対象となっていたAらは、Yに対し、違法な退職勧奨であり、精神的苦痛を被ったから不法行為による損害賠償権に基づく損害賠償金等の支払いを求めて争った。…

この記事の全文は、労働新聞の定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら

労働新聞電子版へログイン

労働新聞電子版は労働新聞購読者専用のサービスです。

詳しくは労働新聞・安全スタッフ電子版のご案内をご覧ください。

この連載を見る:
令和2年4月27日第3254号12面 掲載

あわせて読みたい

ページトップ
 

ご利用いただけない機能です


ご利用いただけません。